登山者情報006号

【1979年04月11日/稜線】

今年は暖冬とはいえ、飯豊朝日連峰ではまだまだ降雪と強風が荒れ狂います。天気図や長期予報を参照の上、慎重な登山をして下さい。
車道は針生平方面は開通していますが、梅花皮荘から奥は雪崩の危険のため通行止めになっています。
飯豊連峰の各尾根は標高約800m付近まで夏道が露出していますが、それ以上はつぼ足となります。稜線は一部地表が露出していますが、大部分はクラストしておりアイゼンが必要です。
各小屋の状態は、飯豊山荘は5月始めまで閉鎖されていますので、国民宿舎梅花皮荘を利用するようにして下さい。
門内小屋は吹き込みのため約4/1のみ使用可能です。梅花皮小屋も吹き込みのため一部のみ使用可能、断熱シート等が必要です。本山小屋も吹き込みあるも一部を除いて使用可能です。御西小屋は一階入口が埋まっていますが、二階入口が使用できます、吹き込みは殆どありません。山小屋を使用する際は、必ずアイゼンを脱いでから入り、床板を傷めないようにして下さい。
石転ビ沢は現在も雪崩が出ておりますし、雪渓の量が少ないため平年とは著しく異なっています。何処で引き返すかの判断を確実に行って下さい。
装備・パーティの技術・体調・天候などの点検は大丈夫ですか。全員が滑落停止のピッケル技術を身につけていること、山小屋に辿り付けなくても幕営できること、予備日程を持つこと、強風・降雪・雨などの悪天候でも行動・待機のできる実力と技術・体力が必要です。登山者カードを忘れずに記入して、元気に春山の素晴らしさを味わって下さい。