登山者情報034号

【1981年07月12日/ダイグラ尾根〜梶川尾根/井上邦彦調査】

{ダイグラ尾根}
休場ノ峰下の水場は使用可能。宝珠山肩の水場は残雪多く使用できない。その他、数箇所で融雪水が得られるが昼間のみ。ピッケル必携。ヒメサユリ・アカモノ・コケモモ・ツガザクラ・ハクサンシャクナゲ・ハクサンコザクラ・ノウゴウイチゴ・マイヅルソウ・イワカガミ・ミヤマクワガタ・ウラジロヨウラク・ゴゼンタチバナ・ツマトリソウ・オオサクラソウ・シラネアオイ・マルバキンリカ・カラマツソウ・オオバキスミレ等が咲く。
{ダイグラ尾根〜駒形山下部}
イワウメは終りに近いが、ミヤマダイコンソウ・ヒナウスユキソウ・オヤマノエンドウ・キバナコマノツメが満開。チングルマ・ミヤマキンバイ等も美しい。
{駒形山下部〜御西小屋}
ハクサンイチゲ・コバイケイソウ・コイワカガミ・ハクサンコザクラが満開。イワイチョウも綻び始める。一部登山道に残雪あり。御西小屋は破損のため使用不可。桧山沢源頭は残雪に埋もれているので水場は桧山沢源頭御西岳寄りの小残雪等を利用。
{御西小屋〜亮平ノ池}
殆ど雪の上となる。高山植物には早い。ピッケル必携。天狗ノ庭は露出しているが、良い水場はない(稜線の水場はゴミが多い)。
{亮平ノ池〜梶川尾根}
クサイグラ分岐〜烏帽子岳間はシナノキンバイを中心にミヤマキンポウゲ・ハクサンコザクラ・コバイケイソウ等が満開。クサイグラ分岐下と梅花皮岳下に残雪あり。梅花皮小屋の水場は良好。門内小屋から扇ノ地紙間は、道を間違えやすいので、稜線沿いの道を使用すること。扇ノ地紙には残雪があるが、標識が一部露出してきた。
{山小屋}
7月18日より梅花皮小屋・門内小屋は有人となり有料になります。また天幕についても清掃協力費を頂くことになりますので、山を美しく保つため、ご協力下さるようお願いいたします。
{石転ビ沢}
梶川出合までは殆ど夏道が歩けますが、梶川出合付近が悪くなっています。また北股沢出合より上(最も急な部分)の融雪が非常に遅れており(1979ねん6月4日と同じ程度)滑落や落石の危険が大きくなっています。最低限滑落停止をマスターし、ピッケルは必ず持参し、自信のない方は梶川尾根にコース変更して下さい。