登山者情報037号

【1981年08月04日/石転ビ沢/井上邦彦調査】

{高山植物}
石転ビ沢にはモウセンゴケ・オオサクラソウ・ニッコウキスゲ・ヒメサユリ・ハリブキ・カラマツムシソウ等が咲き。草付キ(中ノ島)にはミヤマキンポウゲ・シナノキンバイ・シラネアオイ・マイヅルソウ・ノウゴウイチゴ・モミジイチゴ・カラマツソウ・ハクサンコザクラ・ミヤマダイモンジソウ・コイワカガミ等が咲いています。
梅花皮小屋周辺にはイイデリンドウ・ニッコウキスゲ・エゾイブキトラノオ等が盛り、タカネツリガネニンジン・タカネマツムシソウ・トリカブトも咲き始めました。外にヒナコゴメグサ・ハクサンフウロ・チシマギキョウ・イワテトウキ・シラネニンジン・ヒナウスユキソウ・ムカゴトラノオ・タカネナデシコ・クルマユリ・アオヤギソウ・ミヤマアキノキリンソウ・ミヤマホツツジ・マルバシモツケ・ミヤマクルマバナ・ヤマハハコ・オンタデ・ハクサンシャクナゲ・タカネヨモギ・イワオウギ・ミヤマコウゾリナ・タカネサギソウ・マルバダケブキ・オタカラコウ・コイワカガミ・ミヤマキンポウゲ・イワイチョウ・
バイケイソウ・ウサギキク・シシウド・ヒメシャジン・タカネニガナ・クロウスゴ等が見られます。梅花皮小屋よりクサイグラ尾根分岐の間には前述の外にミヤマリンドウ・ハクサンイチゲ・チングルマ・アオノツガザクラ・タカネナナカマド等が咲いています。
{石転ビ沢}
石転ビノ出合(門内沢出合)までは夏道となります。水は梶川か石転ビノ出合(門内沢出合)で水筒に詰めること。それより上流の水場は危険です。北股沢出合直下からはガスがかかりやすく、落石・ルートの選択には十分な注意が必要。特に草付キ(中ノ島)が露出し、人為的落石が多くなっています。絶えず上方の確認を怠ることなく、草付キ(中ノ島)に入ってからは落石を起こさぬよう細心の注意をすること。万一、石を落としたり落石を発見した場合はすぐに大声で「ラクッ!」と叫び下の登山者に教えて下さい。草付キ(中ノ島)の両脇の雪渓は薄くなり割れ目が入って大変危険ですので通らないこと。草付キ(中ノ島)で水汲みや写真撮りの事故例あり。草付キ(中ノ島)最上部に真っ直ぐに登る踏み跡がありますが、正しいルートは雪渓を横断し、左の小沢を詰めます。なおアイゼン・ピッケルを持たない登山者は絶対に入谷しないで下さい。