登山者情報047号

【1982年06月05〜06日/梶川尾根〜石転ビ沢〜ダイグラ尾根/井上邦彦調査】

キツツキの音が頭上の枯樹でけたたましく響いたと思うと、麓の方から春蝉の声が聞こえ、ヤマツツジの赤い花が眼に染みてくる、山行きの楽しい季節になりました。
{梶川尾根}
取り付き〜滝見場はヤマツツジ・ウラジロウヨウラク・サラサドウダン・ムラサキヤシオツツジ・コヨウラクツツジ・ウゴツクバネウツギ・ギンリョウソウ・ナナカマド・チゴユリ・シラネアオイ・ツクバネソウ・マイヅルソウ(始)・オオイワカガミ等の外に残雪近くにタムシバ・ムシカリ・イワウチワ・カタクリ・マルバマンサクが咲く。五郎清水から上はコシノカンアオイ・ウスバサイシン・キクザキイチリンソウ・サンカヨウ・エンレイソウ・タケシマランが咲く。水は融雪水が利用できる。梶川峰はハクサンイチゲが満開。ミヤマキンバイ(始)・ミツバオウレンが咲く。

{稜線}
扇ノ地紙〜梅花皮岳間はハクサンイチゲ(盛近い)・ミヤマキンバイ(早)・ウスバサイシン(盛)・シラネアオイ・タケシマラン・ハクサンコザクラ(盛)・オヤマノエンドウ(始)が咲く。門内小屋の水場は旧門内池の残雪を利用、ただし便所は不可。梅花皮小屋は全て可。亮平ノ池〜天狗ノ庭間はシラネアオイ・ショウジョウバカマが咲く。御西小屋は近くの融雪利用だが悪い。駒形山付近はミヤマキンバイ・ハクサンイチゲが咲くがまだ早い。本山の水場は三角点と神社の間から実川へやや下った所が使用できる。

{ダイグラ尾根}
温身平〜取り付き間はサンカヨウ(末)・キクザキイチリンソウ・ニリンソウ(共に盛)が咲く。温身平の吊橋は踏み板を外したまま、桧山沢の吊橋は踏み板設置済み。取り付き〜休場ノ峰間は、ツバメオモト(盛)・アヅマシャクナゲ(末)・イワウチワ(末)・タムシバ(末)が咲く。休場ノ峰へ宝珠山間は上記にコイワカガミ(盛)・ツマトリソウ・マイヅルソウ(盛)・ショウジョウバカマ(末)・ミツバオウレン(盛)・ハクサンチドリ(早)・シラネアオイ・カタクリ(盛)が咲く。千本峰より下ったコルの残雪が非常に不安定なので注意。宝珠山〜本山はコメバツガザクラ・ミネズオウ・ミヤマキンバイ(早)・イワウメ(始)が咲く。