登山者情報052号

【1982年08月16日/石転ビ沢/井上邦彦調査】

石転び沢は全般として状態がよくなってきましたが、通行には充分注意して下さい。特に朝方には雪渓が氷化しています。入り門内沢出合までは殆んど夏道となります。梶川出合下の残雪は通行せずその下の河原を歩きます。梶川出合上の残雪は亀裂が入っていますので、岸近くを歩きます。入り門内沢出合のすぐ上流は穴があき大変危険です。いったん右岸(上流から見て)に上り、夏道を歩いて下さい。ホン石転び沢出合付近より上は落石注意です。雪渓の上では常に上方に注意し、途中で休むことのないようにして下さい。北股沢出合から上は傾斜がきつくなり落石・滑落に要注意。現在の時点ではBコースが歩けますが、今後この付近の雪渓が薄くなってきますので、Aコースの方がよくなってきます。なお、Aコース最下端では雪渓の左岸に夏道が露出し始めました。中の島の両側の枝沢とも通行できません。また、アイゼン・ピッケル共に携帯せず石転び沢に入谷することは自殺行為ですし、簡易アイゼンは氷化した雪渓(朝方でなくても氷化している部分がある)に対しては効力がありません。滑落時にはピッケルがないと止まることかできません。自然落石はかなりおさまりかけてますが、か わりに人為落石が多くなっています。雪渓上の転石には絶対に触れないで下さい。また中の島は浮石が多く、ちょっとしたはずみで落ちますので充分注意して下さい。万一落石を発見した時は大声で『ラクッ!』と叫び下の登山者に教えて下さい。
《梅花皮小展付近のお花畑》
ハクサントリカブト(盛)・タカネマツムシソウ(盛)・オンタデ(盛)・ハクサンフウロ(盛)・ミヤマアキノキリンソウ(盛)・エゾイブキトラノオ(盛)・タカネツリガネニンジン(盛)・イワインチン(盛)・タカネナデシコ(盛)・マルバコゴメクサ(盛)・イイデリンドウ(盛)・ミヤマコウゾリナ(盛)・ミヤマリンドウ(盛)・ウサギキク(盛)・ハクサンボウフウ・ミヤマキンポウゲ・モミジカラマツ・ハクサンコザクラ・コイワカガミ・イワイチョウ・イワテトウキ・ウメバチソウ・イワオウギ(末)・ミヤマホツツジ(末)・シオガマキク(盛)・ミヤマクルマバナ(盛)・ヤマハハコ・ハクサンオオバコ・ニッコウキスゲ(末)・オヤマノエンドウ(末の末)・ヒナウスユキソウ(末の末)・ホソバトリカブト・オタカラコウ・マルバダケブキ・ヒメウメバチソウ・アラシグサ・キバナノコマノツメ・ミヤマキタアザミ。