登山者情報060号2

【1983年07月20日/石転ビ沢遭難/井上邦彦調査】

石転ビ沢は現在、落石が多く、草付キ(中ノ島)付近の雪量が多いため大変危険ですので、初心者の方は入谷してはいけません。
7月14日に石転ビ沢を下山中に落石による事故が発生しました。一行は草付キ(中ノ島)に取り付き、ほっとして、下を向いて休んでいた所、その位置が草付キ(中ノ島)の端の近くであったため、後ろから落下してきた直径約30cmの落石にあたり5〜6m転落したもので、右第8・9肋骨々折、外傷性気胸、右腸骨々折の重傷でした。
休憩する時は、落石がどのような軌跡を描いて落下するか周囲の大局を見渡して、その場所を設定し、かつ常に上方に注意を向けている必要があります。