登山者情報075号

【1984年06月24日/石転ビ沢〜梶川尾根/井上邦彦調査】

(桧山沢吊橋復旧)
吊橋は復旧しましたが、重量制限がありますので注意して下さい。一度に3人以上では渡
らないで下さい。応急処置なので危険です。
(石転ビ沢)
下の写真は今年の春のものですが、北股沢出合上方から、土砂・岩石の落下した形跡が明確に分かります。今年の石転ビ沢は、当分の間、初心者は入山禁止です。
石転ビ沢左岸の北股岳中腹の土砂崩れは、今春の融雪期に始まり、当分の間、治まりそうもありません。またこの沢は、名前のとおり落石の常襲地域であり、残雪が多くガスがかかった時等、音もなく近づく落石に気づかずに大怪我をした件数は、十指に余ります。また雪渓での転落、滑落事故も後を絶ちません。雪渓での最低限の装備として、ピッケルとアイゼンを忘れずに。
(北股沢出合より梅花皮小屋方面の状況)
中央部は雪崩が発生し、進行中を、手前左側の足跡でよく分かるように、走って非難した調査員の必死の撮影。右手斜面の雪崩の危険性が増加中であり、沢道は避けるべきであり、通過の際は充分過ぎる程の注意をして下さい。
(北股沢出合下から石転ビノ出合を望んだ状況)
左手に雪崩の形跡があり、午後からの通過する計画は絶対にしないように心がけてください。下降時は特に注意を要する危険な地帯であり、右手手前は大きな亀裂が走っている。グリセード時は、充分な注意でスピードを控えめにして下さい。
(ツブテ石上流の穴と滝沢出合)
スノーブリッジが急激に崩壊中で、巻き道を取るのは困難である。
山行は充分な装備と安全確認・危険察知、素早い判断力を持って。