登山者情報094号

【1988年07月13日/丸森尾根〜石転ビ沢/井上邦彦調査】

稜線上の残雪多く、御西小屋〜烏帽子岳の通行は夏道の出ていない所もある。滑落事故も起きている。飯豊連峰を通行する際はピッケル必携!!
山小屋の状況については、頂上小屋(本山小屋)は2階を一部修理中。季節小屋となっている地蔵小屋は今年から開設しない。
杁差岳〜大石の西俣道は、土砂崩れ危険のため、通行止めとなっており、復旧予定は未定。

丸森尾根:標高1,030mの水場は上部に残雪があり、使用十分可能。標高1,325mの文覚沢側に残雪があるが急斜面なので危険。近づかないこと。標高1,540m融雪水あり。使用可能。登山道は残雪をまっすぐに登る。標高1,640m付近に5〜10m程度の雪渓のトラバースがある。文覚沢に滑落の恐れがあるので、ピッケルが欲しくなる。
門内小屋:小屋下の融雪水を使用。
梅花皮小屋:水量豊富、使用十分可能。
石転ビ沢:梶川出合より下流は全て左岸(上流から見て)の夏道となる。雪渓に出て約200m進むと左岸に大石が2個あり付近が崩壊している。現時点では左岸の夏道の状態が悪いので右岸側の雪渓を通る。まもなくコースが変わるので注意すること。赤滝付近に亀裂が入っているので注意すること。赤滝から石転ビ沢と門内沢の出合の間の雪解けが進んでいるのでコース選択に注意すること。北股沢とホン石転ビ沢の左岸より大規模な土石流が発生している。今後融雪と共に土石流の部分だけが高くなり付近の低い部分に崩れ落ちる可能性があるので注意が必要。北股沢出合及び黒滝から上部のルートファンディングが難しくなっている。また落石の常襲地帯なので十分に注意すること。草付きは200m程度露出しているが、末端や最上部・両脇は落石のコースなので休息をしないこと。途中の水場も使用しないこと。草付きの両側の雪渓は落石や滑落の危険性が高いので通らないこと。草付き上の斜登部分で滑落する方が多いので注意すること。以上のことから雨天時や初心者のみのパーテイは危険ですので入谷を控えて下さい。