登山者情報1058号

【2006年12月23日/長井葉山/井上邦彦調査】

 ECBから「23日に葉山に登ろう」とお誘いがありました。雪がないので鉄砲撃ちは行けないし、白兎コースから葉山に登るのは高校時代の学校登山以来、さっそくメンバーを募りました。
 04:00起床し05:00自宅発、長井市のワークマンに集合、NIYは遅れてくるとのことなので、長井工業高校に移動し1台の車に乗り合わせました。
 森林公園を過ぎた鳥居の所に車を停め、小雨が降る暗い中で登山の準備をする。なんだかんだしているうちに薄明るくなってきた。
 06:40カッパを着て歩き始めるが雨は止んだ。鳥居を潜るといきなり木で土留めのされた階段が続く。スパンが合わないので歩きにくい。階段を登りきると鞍部に出た。鞍部は十字路になっており、左の小高い峰に祠があった。標柱には「金剛山」と書かれていた。ここを右折し尾根沿いに登っていくが、道は深く掘り込まれて歴史を感じさせる。
 07:00暑くなって来たので服を脱ぐ。周囲は雑木林とブナの二次林、植林されたと思われる杉が点在している。立派な杉の根元に祠があった。
 次第に雪が出てくる。07:20無線を開局するとNIYから「登り始めた」との連絡があった。誰か昨日登ったような足跡は、途中で戻っていた。
 雪の重さで潅木が掘れた登山道を塞いでいる。風はなく、枝々に雪が積もって幻想的な光景を醸し出している。ストックで前方の枝に付いた雪を落とすが、それでも僅かな刺激で頭上に雪が落ちてくる。
 07:48-08:00カンジキを履く。登山道は障害物が多いので脇にルートを取る。08:45-58NIYが合流する。一度締まった雪の上に新雪が乗っているのでラッセルといってもそれ程苦痛には感じない。
 KEBがラッセルしたいと言うので任せて、私はまるちゃんとのんびり登る。NIYがトップになるとハイピッチになる。所々にピンクのテープが結び付けられていた。
 傾斜が落ち、右手から大きな尾根が近づいてくる。唯一このコースを歩いているECBがルートを探しながら進む。尾根を左から斜上する感覚で登っていく。
 広く平坦な林の中で、ECBが「何処が道か分からなくなった」とギブアップ。GPSで確認すると、地形図「葉山山荘」の文字の末端に居るようだ。コンパスを出し、現在地から小屋(葉山山荘)に方位を合わせる。いわゆる潜水艦航法である。地図を仕舞い、コンパスの指す方向にあるブナを目指して進み、そこでさらにコンパスが指す方位の目印を目掛けて進む。これを何度か繰り返した所、ECBが「小屋だ」と叫んだ。目指す方角にぴったり小屋があった。10:26-12:35葉山山荘。
 小屋の玄関は風が回りこむため積雪はない。鍵は入口に下がっている。記念写真を撮り皆中に入るが、私はその前に裏にある二つの社殿に拍手を打つ。
 小屋は2階建て、土間も広い。ワカンとカッパ・ザックカバーを外して床上に上がる。早速雪を融かして水を作る。今日のメインデッシュは兎鍋である。あらかじめ煮て味付けし凍らせた兎肉にたっぷりの野菜を入れて味噌と醤油で味を調えた。大量に入れた牛蒡のおかげで獣臭さは殆どない。まるちゃんが鍋焼きうどんを取り出した。茹でたうどんを熱々の兎汁に絡めて食べると、結構いける。ついでにインスタントラーメンも鍋焼きうどんに入れ、兎汁で食べた。
 お腹を充分に満たした所で、下山の準備に取り掛かる。潜水艦航法で暫く進むと消え始めたトレースに出た。ここでアバランチビーコンの訓練が始まった。私が先に行って途中でビーコンを隠す。それを皆で探すといった単純な訓練だが、慣れないと時間がかかる。何度も繰り返すうちに、ビーコンを始めて体験するKEBとまるちゃんも慣れて来たようだ。
 訓練に夢中になっていると、いつの間にかトレースが風で消えていた。ECBの記憶を頼りに左にトラバースをすると、ピンクのテープとトレースが見つかった。
 後はわいわいと尾根を下り、15:01登山口の鳥居に到着した。

今回のルート

画像

関連サイト

まる姉のとうほぐぐひぐひ山歩き