登山者情報1129号

【2007年12月27日/西俣尾根〜頼母木山/井上邦彦調査】

 最近はろくに身体を動かしていない。kennrokuさんから忘年会山行のお誘いを受けたが、荒天が予想されるため延期の公算が高いとのことである。日程表を開いてみると、27日の会議が変更になり終日空白となっていた。気象情報を確認すると27日は好天が期待できそうである。
 思い切り疲れたいと思い、西俣尾根と梶川尾根に候補を絞った。天狗平までの林道はまだ雪崩が本格的になっていないだろうから、スキーを使えば良い。しかし途中敗退の場合湯沢峰では少々物足りない。また上部はルートそのものが雪崩る可能性もある。
 安全策をとって西俣尾根としECBを誘った。彼は休めないが、今晩は岳ちゃん(AXL)・konntyanngとフリクラを楽しむとのことである。二人に伝えてもらうこととした。
 帰宅するとAXLから電話があり、二人とも参加するとのことである、バタバタと集合場所と時刻を決める。
 コンビニに集合、買出しをし、二人の車をあちこちにデポし1台で南下する。途中次第に空が明るくなり始める。天候は予想以上だ。

 民宿奥川入に駐車をお願いして、06:43歩き始める。かりかりの凍み雪である。誰かのトレースがあるが、トレースの有無に関係なく歩ける。杉林には雪がない。
 06:54取り付きの尾根を通り過ぎそうになり、慌てる。雪が少ないと感覚が狂う。歩き始めから痛かった左足の踵が、氷のような斜面では我慢できなくなる。
 06:59-05靴を履き直す。プラブーはあちこちが破損しているが、手で感触を探ると踵の部分に出っ張りがあった。これを何とかして平坦に直す。トレースは続いている。痛くはなくなったが、底の硬いプラブーは歩きにくい。
 07:21主尾根上に出る。07:24-31先行していた二人に追いついて休憩とする。対岸にウサギダナイが見える。
 07:58-03服を脱いで下着1枚となる。二人もカッパを脱ぐ。トレースは次第に坪足になる。むしろトレースから外れてキックステップで歩いた方が楽なのだが、良いルートはトレースに占められているので、仕方なく坪足となる。
 08:37急登を詰め大きな尾根と合流、08:45-03西俣ノ峰山頂に到着する。まだ樹木が高いので杁差岳はすっきりしない。山頂の樹枝に一斗缶が括りつけられている。ここで休憩を取りカンジキを履く。
 快適な山稜歩きが続く。10:05枯松峰山頂に到着する。青空の下、朝日連峰・蔵王連峰・光兎山・日本海が一望できる。
 枯松峰からの降りは雪庇が出始めているので、慎重にルートを選ぶ。10:15最低鞍部を通過する。
 10:33-46空腹を覚えたのでオオドミで食事休憩。二人はテルモス(保温水筒)ではなく、普通の水筒が良かったなあと、雪を融かして飲んでいる。
 10:10-34森林限界でカンジキをアイゼンに履き替えカッパを着る。ここからは別世界になるのだ。
 広大な三匹穴を進む。数箇所デフ布を結んだが、持参したデフ棒は結局使用しなかった。幻想的な光景が続く。騙シ峰は左から巻いた。見上げる山頂の風紋を吹き抜ける雪煙は妖しいまでに魅力的だ。

12:36-44頼母木山々頂着、流石に無風とは行かない。頼母木小屋が眼下に見える。東港の先には佐渡島も浮かんでいる。何時までも見飽きないが、そうも行かない。
 13:15森林限界を通過、13:25-12オオドミで大休憩とする。僅かな缶ビールを分け合って乾杯し、ラーメンを煮る。日影が速度を上げて覆い被さってくる。
 14:21最低鞍部、14:33枯松峰山頂を通過する。杁差岳は斜光により変化が激しい。既に雪に埋もれたデポ缶にタルチョのようなデフがなびいていた。
 15:21西俣ノ峰山頂、積雪深は230-260cm。ここからビーコン練習を開始する。私がビーコンを隠しながら先に降る。合図と共にAXLとkontyangが探す。スタートと同時にKontyangがダッシュ、一生懸命探す。やがてのんびりと降りてきたAXLがあっけなく見つけてします。何度やってもkontyangの全敗であった。
 16:34十文字池、16:52枝尾根に移る。暗くなって足元が定かでなくなった。面倒なので途中から藪を真っ直ぐに下る。
 17:52暗い中かろうじてライトなしで奥川入に到着すると、家主のGCSが迎えてくれた。

今回のルート
民宿奥川入に車を置かせていただき出発の準備をする
兎ダナイと県境が見えた
キツネ?
朝日連峰との間には雲海に覆われた小国町が眠っていた
十文字池を過ぎると西俣ノ峰が見えた
尾根道は快適
謎のキノコ
急登に喘ぐ
十文字池を見下ろす
キックステップ
枯松山が見えた
頼母木山が見えてきた
西俣ノ峰山頂
枯松山と朝日連峰
山頂で休憩を取り、カンジキを履く
樹間から見る杁差岳
天狗平への車道を見下ろす
素晴しい青空だ
ダイグラ尾根は逆光
亀裂が出来始めている
杁差岳をバックに
大雪原を進む
素晴しい展望に圧倒される
光兎山遠望
枯松峰山頂
GPSで現在地を確認する
出ました「荒ぶる鷹」
登るにつれて杁差岳は姿を変えていく
藪はさほどではない
鞍部から三匹穴を見上げる
鞍部から登る
オオドミ付近
杁差岳
登ってきた尾根
樹氷が輝く
三匹穴に到着
三匹穴
斜面になる
風紋
カメラを向けられると条件反射
アイゼンが小気味良い
一歩一歩
三匹穴全景
頼母木山々頂が見えた
konchangは冬山初体験です
次第に傾斜がきつくなる
影が長い
岳ちゃんも帰国後初登山
太陽に向かって登る
日本海が見えた
少し左斜面を登る
騙し峰の手前でトラバース
岳ちゃん
konchang
雪煙が舞う
いよいよ山頂だ
山頂手前で一息入れる
後ろは地神北峰
飯豊山
最後の登り
雪原に迷い込んだ感覚
黙々と登る
朝日連峰
光と風紋が織り成す光景
杁差岳に続く稜線
山頂に輝く光
無事登頂!
思わず握手
3人で記念撮影
岳ちゃん
konchang
HZU
頼母木小屋を眼下に
地神山
佐渡島が見えました
風紋
下山を開始する
下るのがもったいないような・・・
光に包まれて
アイゼンにも慣れてきた
杁差小屋
森林限界
オオドミで乾杯!
ダイグラ尾根
横縞は地層による侵食の関係だろうか
日暮れは早い
杁差岳の表情が変わっていく
見下ろす
葡萄鼻山
日没との追いかけっこ
朝日連峰以東岳
デトヒラ尾根核心部
杁差岳
倉手山全景
熊の爪痕
かなり古い
ダイグラ尾根
タムシバの芽がやけに多い ピンボケですが
デポだろうか?
西俣ノ峰のデポ缶
天狗平への林道
朝日連峰が浮かび上がる
枯松山
朝日連峰全景
以東岳
大朝日岳
帰路、ビーコンの練習