登山者情報1196号

【9月27-28日/梶川尾根〜梅花皮小屋〜丸森尾根/井上邦彦調査】

 天気予報が目まぐるしく変わる。雨と稜線の強風を覚悟しての山行となった。夜の雨も集合時間には殆ど止んだ。登山届所脇で準備をしているとハイジが来て漬物を差し入れしてくれた。ハイジは孫さんと丸森尾根から杁差小屋を目指す。でもめおとやまが頼母木小屋泊予定だから、結局一緒になるのかな?地下足袋にするか軽登山靴にするか迷ったが、冷たい雨を想定して軽登山靴にショートスパッツを組み合わせた。
 06:59一行5人で元気よく出発する。07:29-37楢ノ木曲リで休憩、風音がうるさいが、雨はない。飯豊は初めてというメンバーがいるので、急な尾根をゆっくりを登る。08:07湯沢峰の肩に出たら、トットバノ頭(カッチ)に白いものを見つけた。初雪のようだ。08:20-30湯沢峰で休憩をする。ダイグラ尾根上部から横に初雪のラインがあり、稜線は雲の中である。08:59-09:27滝見場で休憩し石転ビ沢を背景に記念写真を撮る。登山道に戻るといきなり霰が激しく降ってきた。あわててカッパを着る。あられは予想通りまもなく止んだ。
 まもなく五郎清水という急坂を登っていた時、先頭を歩いている私の体重をかけた直径40cm程の石が崩れた。溝状になっている急な登山道である。「ラクッ!」と何度も叫ぶ。振り返るとすぐ下をあるいていたYさんの脇を通り、その下のUさんとTさんに向かっている。比較的動きが遅いので、二人はうまく避けることができたようだ。安心する間もなく、20cm程の石が再度落下し始めた。幸いこの石もうまく避けることができた。雨で岩を支えている土が緩んでいたようだ。
 09:48-30五郎清水まで登るとFOMAが使える。ここでブログに画像を送信する。実況中継の始まりである。この辺りから雪が登山道に出てくる。9月の雪は珍しい。10:29-35三本カンバで休憩する。雲が少し上がってきたようだ。10:43トットバノ頭、10:59梶川峰を通過する。登山道は真白だ。
 11:07今回の楽しみの一つはガリー浸食の施工個所を確認することなのだが、見ると雪に埋まっており、土砂の堆積具合が分からない。それでも雪を掘ると土砂体積が確認された。
 11:17ケルンを通過する。風が強くなってきた。11:30-40溝状になった登山道で風を避けて休憩を取る。11:57扇ノ地紙を通過する。思ったほど風がないので油断していたら、やはり霰が頬に叩きつけられた。12:16-13:07門内小屋で休憩、ここからは休まずに梅花皮小屋まで行きたい。スープを作り食事を取る。小屋のトイレも使用できた。
 覚悟を決めて、外に出る。それまでなかった足跡がある。時折消えているところをみると、昨夜門内小屋に泊まり今朝、御西小屋にでも向かったのだろう。ギルダ原から北股岳までは風を遮るものはない。視界は約20mだが、極端な風ではない。足もとの凍りついた灌木を見ながら14:01北股岳山頂に着く。写真を撮ろうとしても、風上に顔を向けるのが容易でないようだ。あとは下るだけだ。左斜面に落ちたら大事である。スリップに注意して慎重に下り、14:22梅花皮小屋に到着した。
 携帯電話で確認をすると、雨雲は飯豊連峰だけである。そのうちに晴れてくるだろうから急ぐことはないだろうとゆっくり構えて、09:47梅花皮小屋を出発する。雨はすっかり上がっているが視界は相変わらずである。10:10-19北股岳山頂で立ったまま休憩、下りにかかると時折ガスが切れ始めた。ギルダ原まで行くと視界が開ける。
 11:07-19門内小屋で休憩する。石転ビノ出合も見えている。単独の登山者とすれ違う。結果的に今回の山行で会ったのは、彼だけであった。
11:39扇ノ地紙
12:16地神北峰
12:56-13:30丸森峰、ラーメン
13:47森林限界、この上の登山道は深く掘れて補修が必要
14:16-35夫婦清水、水あり
夫婦清水のすぐ下でメールを受診したが、圏外で返信はできず
15:10、700m峰
15:45天狗平着

天狗平にて、今回のメンバーです
爽やかに登ります
湯沢峰の肩で白いものを発見
湯沢峰山頂から遠望すると、間違いなく初雪だ!
急な斜面を登る
滝見場に到着
石転ビ沢
梅花皮大滝
三本カンバを見上げる
倉手山と飯豊山荘を見下ろす
ついに今冬始めて雪を踏む
高度を稼ぐ
三本カンバにて
まだまだ余裕のTさん
石転ビ沢
ダイグラ尾根最上部
次第に雪が深くなる
ようやく急坂を登り終える
梶川峰にて、視界がなくなる
紅葉
前回施工した排水路2個所
きれいなミネカエデ
ヤマドリの足跡
地塘にも雪が積もっていた
前回の施工地を観察する
雪をどけると砂が溜まっていた
雪が邪魔でよく見えない
最上部
ケルン、風が強くなってきた
草原も白くなっている
施工の様子を思い出しながら進む
緑化ネットも雪の下だ
扇ノ地紙に到着、ここからが強風帯だ
門内小屋、トイレはまだ使用できた
ベンチもそのままだ
この寒さの中でも缶ビール
風が強いので、三角袋で手袋を作りました
風にさらされながら進む
凍りついた灌木
後続者がかすんでいる
お〜い、大丈夫か〜!
北股岳山頂にてYさん
同じくUさん
記念撮影も強風でままならない
梅花皮小屋到着時の気温 -5℃ 出発時の気温 -3℃

続く⇒