登山者情報1,227号

【2009年03月20日/徳網山/井上邦彦調査】

 天気予報をにらんで、故意に遅く出発することとした。10:31樋倉集落に車を止め、民家の裏から雪の上に上がる。何故かしっかりとした道がある。杉林を抜けて斜面に差し掛かると、数えきれない程の足跡が散乱していた。これは先日おこなわれた「雪の学校」に違いない。
 尾根に取りつくと僅かに夏道が出ている所もあった。トレースはむしろ歩きにくい。11:01霧雨が止んだのでカッパを脱ぐ。徳網山・白太郎山ともに途中からは雲の中であるが、登るにつれて雲が上がって行くようだ。
 11:06集落の共同アンテナを通過する。今年はじめてマンサクが咲いているのを見た。ブナの芽も萌え始めている樹が散見できる。雑木林からブナ林となり、次第に太くなっていく。展望台(仮称)で足跡は無くなる。部分的に尾根が細くなるが問題なく快調に高度を上げていく。11:14−17休憩を取る。見下ろすと沢は雪崩が少なく塞がっていない。
 12:04見事なブナ林の中、636m峰を右から巻く。12:06−23鞍部で風を避けて休憩。カンジキを脱ぎハーネスを着けて難所に備える。始めは夏道が露出しており、このままだと楽勝かと思われたが、途中で両側が切れたナイフリッジとなる。ここで支点を取り、ATCで確保してもらい進む。ロープは20mなので、途中の支点は省略し、5ピッチ程度。
 13:55徳網山々頂は雪庇が怖いので確保を取ったまま記念撮影する。白い標柱が露出していた。下山もロープを使い、14:53ー15:51ブナ林の中で白太郎山を見ながら大休憩とした。
 あとは展望を楽しみながら下山。16:30共同アンテナを通過し、16:49車に到着した。

民家の裏山に取りつく
多数の足跡が散乱する中を登る
雑木林になる
雨が止んだのでカッパを脱ぐ
山頂方面は雲に覆われている
今年はじめてマンサクを見る
ブナの芽が膨らんでいた
ほころび始めたブナ
所々夏道が出ている
山頂方面
雪が少ないせいか柴が多い
雪は殆ど潜らない
主尾根に出ると夏道が露出していた
ようやく山頂が見えた
登山靴を脱いで坪足で登る
雪庇に注意して進む
このままなら楽勝かと思っていると
やはり嫌らしいリッジ出てきた
ここでロープを出す
何度か交替で確保
山頂直下
徳網山々頂!
山頂の標柱が露出していた
山頂から見た白太郎山
大朝日岳方面は雲が被っている
後ろは県境の峰
山頂からコースを見下ろす
下山を開始する
ブナ林まで下る
安全な所で休憩
向こうは白太郎山とカンデ峰
白太郎山
見上げればブナが萌えている
平坦なブナ林
イタヤカエデの幹
イタヤカエデを見上げる
下山
徳網山々頂
山頂へのルート
青空も出てきた
快適に尾根を下る
このあたりでロープを使用した
朝日連峰が姿を現してきた
タムシバの芽が食べられていた
振り返る
春の気配が漂う
マンサク
西朝日岳に続く県境の峰々
見飽きない徳網山
展望台(仮称)
至る所にマンサクが咲いていた
散乱している足跡は「雪の学校」のものだろう
ブナが細くなる
ブナの若林
下りきるとフキノトウがあった