登山者情報1,298号

【2009年11月08日/焼峰山/井上邦彦調査】

 手頃で、まだ紅葉を楽しめ、雪の飯豊連峰を眺めることができる所ということで新発田市にある焼峰山にEAGと登ってみることにした。
 「ヤケミネヤマ」と発音されるのが一般的だが、地元では「ヤギミネ」とか「ヤキミネ」ということもあるらしい。山名は訛りによる発音が聞き取りにくいこともあり、困惑することが多い。
 ともあれ、この山は蒜場山と加治川を挟んで対峙しており、アバランチシュートが発達している。特に興味深いのは、蒜場山と同様に天然杉が多く、アバランチシュートに挟まれた急峻な痩せ尾根に線上に生育していることである。筆者の住む小国では想像もつかない光景である。
 滝谷集落の中を通り抜けて林道に入って行く。登山口には1台程度のスペースがあるが、ここには止めず若干先の駐車場で身支度を整える。
 08:14駐車場を出発、08:21登山口まで戻り登山者カードに記入して登り始める。始めは杉林の中を進む。傾斜が殆ど感じられず、二日酔いでも苦しさはない。
 杉林を抜け、09:02何時の間にか尾根を越え、09:05-17休憩食事とする。09:24山頂方面の展望が開けた広場に「うぐいす平」と書かれた標識が横たわっていた。
 この先にようやく急な登りが待っていた。始めにロープ、次からは鎖が設置されていた。ここで高度を稼ぎ、09:45急登から解放されると、両側が切り立った頂稜を辿ることになる。足元が切れ込み、高度感が出る箇所もある。ミヤマナラの赤味が強い。
 10:04-16清水釜に到着する。湿った広場の脇を水が流れている。奥に行くとパイプの先端からは殆ど水が流れていないが、その裏に葉を伝って流れている水があり、水筒を満たすことができた。またすぐ脇には幕営できそうなスペースもある。私の記憶ではここからトラバースしていく旧道があった筈だが、すっかり姿を消していた。
 さらにひと登りすると、10:31正面に焼峰山が聳え、工事中と思しき慰霊碑があった。修蔵峰である。ここは本田修蔵さん遭難の地であり、新発田高校山岳部OBの方々が慰霊碑の手直し作業を行っている。
 登山道は稜線北側のブナ林を横切るように作られている。10:45内の倉登山道分岐に着く。この道は廃道となっており、見るからに荒れている。さらに奥には進入禁止のロープと看板が見えた。
 分岐から一段登ると以前の標柱が倒れたままになっている。ここからさらにひと頑張りである。振り返ると内の倉ダム湖、日本海、新発田市街地等が眼下に広がる。
 10:59-11:48山頂に到着した。この先の焼峰ノ頭の方が飯豊連峰の展望に優れているのだが、今日はここを終点とした。ラーメンを食べ、北股岳・烏帽子岳・大日岳等の雄姿を堪能し、下山することにした。
 帰りは早い、11:56内の倉登山道分岐、12:04修蔵峰を通過する。清水釜ではシートを敷いて宴会?を楽しんでいるグループを横目で見て、12:47-53うぐいす平で休憩。
 13:35登山口、林道を進み13:37駐車場に到着した。着替えをして帰ろうとした時に何と、須藤さんが車でやって来た。久々の再会、若干の情報交換をして帰途に就いた。

今回のコース 駐車場から登山口に戻り登っています
道路が若干分かりにくいかな
駐車場は登山口の若干先にあります
登山口まで戻り、登山者カードに記載してから登り始めます
緩やかな登りが続きます
尾根を回り込むと視界が開けます
そこに「うぐいす平」の標識がありました
この辺りはまだ紅葉が残っています
急な登りになりロープがありました
道が侵食されています
鎖がありました
バランスを取って登ります
ここは鎖を掴みました
眼下には内の倉ダムや日本海がひろがります
蒜場山
山頂が見えました
焼峰山々頂
ミヤマナラの色が鮮やかです
クリスマリの飾りのようです
このトラバース、足元はすっぱり切れています
ツツジ類も紅葉しています
少しずつ山頂が近付いてきます
花はありませんが
清水釜
パイプの後ろで水が汲めました
水場脇のスペース、帰途にはここで大勢の方が鍋を囲んでいました
落ち葉を踏んで
修蔵峰
慰霊碑の改修中です
頂稜を進みます
山頂と蒜場山
加治川を挟んだ対岸が蒜場山です
北側のブナ林を進むと
クリタケがありました
内の倉登山道(廃道)が合流します
交通止めの標識
分岐から一段登ると標柱が倒れていました
最後の登りにかかります
段差があって大変です
内の倉ダム
よいしょ!
素晴らしい展望
焼峰山々頂に到着
向こうの山は焼峰の頭、展望が良いのでそこまで行く方も多いようです
飯豊連峰の展望
北股岳と烏帽子山
北股岳
梅花皮岳・烏帽子岳
大日岳と加治川ダムから登って来た登山者
烏帽子山
蒜場山
二ツ峰
二王子岳
食事をして、下山です
ナナカマド
俎倉山
ウジノ沢源頭
尾根筋には天然杉
こちらはキタゴヨウ(松)
登山道の両側はナラ枯れに覆われています
枝が落ち、何時倒れるか分かりません
紅葉に包まれて
紅葉も最後でしょうか
杉の倒木に生えていたキノコ
林道を歩いて駐車場に戻ります
駐車場には車が増えていました