登山者情報1,337号

【2010年5月09日/梶川尾根〜石転ビ沢/井上邦彦調査】

 あらかじめ「うきわく山旅日記」で湯沢峰近くまで夏道が露出しているとの情報が入手できたので、革の軽登山靴とした。また林道が閉鎖されているので、自転車で天狗平まで入ったが、幾つかのHPに掲載されていた雪崩は既に撤去されていた。門内小屋・梅花皮小屋共に小屋周辺の雪もなくなり、快適に使用ができる(水場は不可、トイレは梅花皮小屋の冬期用のみ可)。稜線の潅木等に海老の尻尾が付着しており、軍手では冷たかった。
 04:15大淵橋たもとの駐車場に車を止め、自転車で出発する。ちょうど明るくなり始めたのでライトは要らなかった。天狗平までは結構、登り降りがあるが、変速自転車なのでそのまま行くことができた。
 04:39天狗橋たもとの水場で水筒を満たし、04:46-49天狗平ロッジに自転車を止め、歩き出す。湯沢を渡り、04:53梶川尾根に取り付く。イワウチワ・タムシバ・ムシカリ・アヅマシャクナゲが咲く中、ぐんぐんと高度を稼ぐ。
 05:23-35ナラノキ曲リで最初の食事とする。ここでカメラの電池を取り替え、ロングスパッツを着用する。ふと見るとマンサクが咲いていた。
 05:47いよいよ雪が出てくる。夏道と雪上を交互にあるいて、06:17湯沢峰に到着する。標柱はまだ雪の中だった。
 06:50-07滝見場で2回目の食事を取り、クランポンとアイスアックスを取り出す。傾斜と高度感が出てくる。07:57-04夏道で3回目の食事をし、08:20三本カンバを通過する。
 08:44梶川峰、この先は雲の中に入る。09:20-26風を避けた場所でクランポンを脱ぎ、カッパ上を着る。
 09:39扇ノ地紙は主稜線の標柱のみ露出している。潅木が霧氷で白くなっていた。雪庇の上も歩けるが、夏道を選んで進む。09:46胎内山を通過する。最低鞍部には水が流れ、その上を薄く氷が覆っていた。
 09:59-16門内小屋に入り4回目の食事とする。小屋の周囲には雪がない。カッパ下を着る。ギルダ原は夏道を進むが、軍手だけの両手が冷たい。瞬間的に二ッ峰や赤津山方面が見えた。
 11:07北股岳山頂、ここから雪上となる。視界があまり効かないので、先端まで行き、笹薮を確認しながら下る。
 11:20-12:12梅花皮小屋に到着すると、誰もいないのにシールが3本とスコップがあり、誰かの忘れ物かと思ったが、後ほど石転ビ沢を滑ってきた登山者が二人帰ってきた。管理棟を開け、食事を取る。
 グリセードで下ろうと思ったが、午後ということもあってあまり滑らない。下からは登ってくる数人とスライドしたが、みんなスキーを担いでいた。
 12:45石転ビノ出合を通過する。ようやく晴れてきた。13:03地竹原は段丘の夏道沿い(雪)に進み、13:09地竹沢から夏道となる。婆マクレは道が荒れていた。
 彦右衛門ノ平は雪の上、イタヤカエデ・イワウチワ・ムシカリ・ショウジョウバカマが咲いている。13:20うまい水が露出し始めていた。下ツブテから夏道になり、再び雪上を歩く。
 13:38砂防ダム付近にはオオバキスミレ・カタクリが咲いていた。13:46-53下の砂防ダムで6回目の食事を取る。温身平に着くと、車道は堰堤まで除雪されていた。一段と緑が濃くなったブナ林を歩き、14:12湯沢ゲートに到着。
 14:16-21天狗平ロッジで自転車を回収し、14:36大淵に到着した。

ナラノキ曲リ、木が枯れてきた
ダイグラ尾根が見えた
自転車で来た林道を見下ろす
湯沢峰
ダイグラ尾根とクサイグラ尾根
マンサク
湯沢峰から滝見場を望む
これから辿るコース
湯沢峰を振り返る
ダイグラ尾根上部
梅花皮大滝
滝見場からの展望
石転ビ沢
飯豊山
梶川峰を目指す
急斜面で登ってきたコースを見下ろす
三本カンバ
降りは要注意だ
倉手山
倉手山々頂は雪に覆われている
飯豊山荘
梶川出合を見下ろす
梅花皮大滝
梶川峰
梶川峰からの展望
梶川峰を振り返る
扇ノ地紙
霧氷(海老の尻尾)が待っていた
いきなり寒くなってきた
ようやく門内小屋に到着
外壁に満足!
小屋の周囲には雪がなく、トイレは閉まっている
薄っすらと雲が切れた
すかさず門内岳を振り返る
門内岳から二王子岳に続く山稜
二ッ峰
北股岳への登り
ミヤマキンバイの新芽
確かな春の足音
しかし周囲は凍てついた世界
砂糖菓子のようなハイマツ
潅木も鹿の角のようだ
山頂が見えてきた
北股岳山頂

続く⇒