登山者情報1,347号

【2010年05月29-30日/春山合同訓練/井上邦彦調査】

 2010年春山合同訓練は、日本山岳協会共済事業として山形県山岳連盟が所管し行われた。参加者は山形県内にとどまらず、新潟県・宮城県・福島県さらには埼玉県の方もおり、総勢27名となった。
 初日は山形県山岳連盟登山部長である井上がメイン講師となり、天狗平ロッジで座学を行った。内容は、ザックやアイスアックス(アイゼン)、ロープ等の取り扱いという基本から入り、ロープの結束方法の確認、ビニールテープを用いた応急処置法、背負い搬送方法である。特に背負い搬送方法では、大腿部のみで担ぐという新しい試みを行った。その夜は当然ながら、楽しい懇親会。準備された山菜などの料理に加え、参加者が持ち寄った美酒や肴、山話しに酔いしれた。
 翌日は、07:30ロッジを出発。08:13砂防ダムから山道に入り、09:21地竹原を過ぎた所からは雪渓の上を歩き、09:57に石転ビノ出合に到着した。昨年は訓練中に頭上から落石が落下してきたことを踏まえ、幸七ノ尾根末端の段丘を訓練場所に選定した。
 実技は日山協公認指導員の吉田がメイン講師となり、昼食を挟んで10:20から14:18まで訓練を実施した。内容は、雪上の歩き方(キックステップ)、滑落停止、クランポン(アイゼン)歩行。ロープを使用して、支点の取り方、流動分散、懸垂下降、固定ロープによる登高を練習した。
 14:34石転ビノ出合から下山を開始、16:49天狗平ロッジで解散式を行った。

撮影:QVH+HZU

初日の会場は天狗平ロッジ大広間です
「これから合同訓練を始めます」 山形県山岳連盟登山部長挨拶
小国山岳会々長 ダイチャンの挨拶
アイスアックス(ピッケル)の説明
ザックの改良方法
バンドの締め方は用途に合わせる 物が落ちない工夫
次はロープの説明です
材質による利点と欠点 この結びは必ず覚えましょう
腕の怪我の応急処置です
お腹に刺さった鉛筆の処置
完成です
次は背負い搬送法
今回は大腿部だけを固定する方法です
交替して担いでみました
私にも担げます
3班に分かれて作ります
準備ができました
両脇のサポートが持ち上げて、腕を通します
仮固定の長さを調整します
こちらの班は
では担いでみます 長さを調整
シミケンさん、重いよ〜
女性が多い班です
これで良いかな〜 最後の調整
こちらも完成です
よいしょよいしょ 今度は交替
チョッキを使ってみました!
次は滑落停止、畳の上の水練です
夕食前のひと時、スリング作りの体験と結び方の復習
シミケンさんの音頭で乾杯〜
小国山岳会旗の下で
パチパチ
次々と料理が並びます
先ずは全員の自己紹介
楽しい時間が始まりました
こちらは撮影班
トン汁とトン丼、「今年もお山行をトントン拍子で歩けますように」

かくして夜は更けました 続く⇒