登山者情報1,350号

【2010年06月05-06日/石転ビ沢〜梶川尾根/齋藤弥輔調査】

【6月5日(土)】
 3時半起床、雨が振っているが晴れそうな気がしてコーヒーを飲んで準備にかかる。なかなか雨が晴れそうも無いが、せっかくおにぎりを作ってもらったので登山口まで行ってみる。すると大勢の登山者が準備をしていたので、自分も登ることにして雨具を着て準備をして5時50分歩き出した。
 当初、小屋番だから夕方まで着く様に写真でも楽しみながらと思っていたが、雨でカメラを出せず一人ぶつぶつ言いながら歩くと雪渓に出た。先週の技術訓練の時と雪渓の状況が少し変っていた。慰霊碑を過ぎた所からは雪渓に上がるのだが、雪渓に大きな穴が開いている。クレパスも先週より大きくなり注意して歩かないと危険だと思い、ルートを見極めながら進む。しかし私の前には先行者がいない。
 登山の皆様方は雨で躊躇して出発が遅れているのだろうと思い、マイペースで進む。梶川出合から上は雪渓が多く残っていて、現時点の所は安全である。石転ビノ出合の大岩は二つとも一週間前から比べれば大きく出ており、上の岩の上で朝食を取る。
 上を見ても下を見ていても誰も姿を見せてくれない。雨も上がってきたので雨具を脱ぎ、歩き出す。ホン石転ビ沢出合までの中間まで来た頃に後続者が一人下方に見えた。
 この頃から青空が見え始め、素晴らしい何時もの石転ビだ。私の好きな風景が見えてきたので、ザックの中から三脚に67のカメラをセットして撮影しながら北股沢出合まで進む。ここで自宅と携帯で連絡し、登っていることを報告する。
 最後の急登は撮影無でピッケルを出し、アイゼンを装着し慎重に一歩一歩登って行く。昨夜梅花皮小屋に宿泊したという福島県から来た5人パーティと黒滝の上でスライドする。
 下を見ると蟻のようにぞろぞろと登山者が見えてきた。今夜は梅花皮小屋はにぎやかにと期待をしながら10時30分小屋に到着する。早速、持ってきたビールを雪でくるくるしながら冷し、喉を潤し、携帯で女房に無事到着を報告。
 11時30分、OHWから呼び出しのコールがあった。出合で昼食をとり、海老の刺身、自分がしめたしめ鯖を持ってこれからゆっくり小屋に行くといううものであった。こちらはギンギンに冷えたビールで待っていますと返事をする。お昼寝タイムにしようと思っていると、N山岳会の15人パーティが次々と到着。ただ今回の宿泊目的地は門内小屋ということで休憩だけであった。
 本日は朝日連峰の小国側の山開きなので、無線で呼びかけスタッフの方々に慰労の声カケをする。福島から来た4人パーティは宿泊ということであったので受付をする。
 後はOHWがつまみを持参して来るまで、石転ビ沢最後の客だと上から眺めてから昼寝に入る。その間当会員のK氏が私を無線で何べんも呼んでいたそうである。
 OHWが来る前に目がさめて、ビールを雪で冷し待っていると16時過ぎに到着した。早速冷したビールでお迎えし、管理人室に招待。何時ものごとくアルコールチャージに入った。福島の4人パーティが慰問に来てくれた。6人の晩餐会パーティが開始、楽しい夜であり、山屋ならではの楽しみでした。
【6月6日】
 4時起床、蔵王連峰からの御来光が始まりそうなので三脚にカメラをセットし、ガッチョンガッチョンとシャッターをきっていく。撮影後、朝食をとり、5時45分小屋を出発する。北股岳の登りは途中に雪渓が残っている。
 あちこちにデジカメを向け写真をとりながら進むと門内岳頂上でH氏御夫婦に会う。これから一ノ峰、二ノ峰(胎内尾根)を行くということであった。ケルンの所でハクサンイチゲが咲いていたので撮影をしていると、自宅から携帯の呼び出しがあった。福島県の友人が訪ねてきたということであった。
 梶川の道標から下は滝見場まで残雪があり、滑落をした場合には大変危険だと感じながら下ってきた。残雪は湯沢峰の登りのところまで部分的に残っていてルートを間違えば危険な時期の梶川ルートであると思う。
 湯沢峰から下は夏道であった。10時05分ゲート下山、車で自宅に帰宅した。

ブナに包まれて車道を進む 雨上がりの山並み
うまい水 地竹原の慰霊碑
雪渓に上がると、崩壊が始まっていた
正面は梶川、ルートは左手前
石転ビノ出合
ホン石転ビ沢
青空が広がってきた
北股沢から落石の跡
石転ビ沢左岸
北股沢の全容
北股沢出合
北股沢出合で休憩場所から見た石転ビ沢
北股沢
梅花皮小屋に到着
梶川尾根方面
大日岳
北股岳と梅花皮小屋
新潟山岳会の皆さんが登ってきた

翌日です

梅花皮小屋の日の出
雲海に浮かぶ朝日連峰
北股岳山頂
石転ビ沢を覗く
南に伸びる主稜
北に向かう主稜
これから降る梶川尾根
二王子岳に続く山並み
門内岳でkenroku+mariちゃんにばったり!
北股岳を振り返る
門内小屋では新潟山岳会の皆さんと再開
二ツ峰
開花までもう少し
扇ノ地紙から見た地神山
朝日連峰
梅花皮小屋の後ろに大日岳が顔を出している
ショウジョウバカマ
池塘
ハクサンイチゲ (ケルンにて)
昨年の登山道整備箇所
梶川峰にて
杁差岳
トットバノ頭(カッチ)
まもなく滝見場
降ってきたルートを振り返る
滝見場にて
石転ビ沢
梅花皮大滝
樹間から三本カンバを見上げる
ヤマツツジ ヒメシャガ
ヒメサユリ 今年も登山者カウンターが設置されました
温身平を見下ろす