【2010年07月31-01日/石転ビ沢-ダイグラ尾根/齋藤弥輔調査】
《07月31日》
6時天狗平ロッジ出発予定だったが、1人寝坊したという事で6時30分小雨のゲートを出発する。我々がスタートする前に山形市のS.K女子が一人で大ー尾根を登り、本山小屋に泊まり、大日岳をピストンし、梅花皮小屋に泊まり、丸森尾根を下山するとスタートして行った。
本日の山行は8名である。メンバーは私と職場のH.S氏とそれいけと〜ちゃんこと小国山岳会の竹田会員夫婦とかしま〜ずイッちゃんグループ4人が今回のメンバーである。道中はにぎやかに話に花を咲かせながら順調にすすむ。
旨い水や梶川出合などで休憩をしながら10時、石転ビノ出合に到着。雪渓は崩壊がだいぶ進んでおり、雪渓の状況を見極めをして門内沢の上部側を高巻するような形で雪渓を渡り、石転ビ沢を渡渉した。
この雪渓の薄い所を渡った人がいたと後で聞いたがこんな所を渡るのは無謀な自殺行為としか考えられない。我々が渡ったところもあと一週間たたなくとも渡れなくなるだろう。自己責任のもとルート判断を安全に選んで欲しい。雪渓は毎日変化しており、今日は大丈夫でも、明日は崩壊し危険な所と変化をする。
水場で1時間くらいの大休憩をして食事やハクサンコザクラの写真を撮ったり、これからの雪渓登りの体力回復をして300m位夏道を登ってから雪渓に入る。雪渓に入ってすぐ右側の沢から枝沢が流れ込んでいるがここも薄くなり雪渓に穴が開いている。ここも危険であり、過去にこの場所で落ちて骨盤骨折をした方がいて救助したことを思い出す。
ホン石転ビ沢の左岸の水場で休憩し、7月17日発生した土石流の側を通過する。落石の状況を見るとこの土石流の上の石が転げ落ちているようだ。北股沢出合の水場で休憩し、アイゼンを外す。
雪渓が崩壊し大きく崩れている黒滝の左岸側を慎重に登り、途中から中ノ島に渡る。ミヤマキンポウゲなどの草花に元気づけられながら登り、15時10分梅花皮小屋に到着した。
到着記念の写真を撮り、宴会の準備に取り掛かろうとした15時45分天狗平ロッジの管理人に入っている、武田顧問より無線が入った。梶川尾根の下部、楢の木曲りの下で温身平側に滑落した方がおり、救助を求めてきたので連絡を頼むということである(天狗平ロッジには電話がなく、携帯も圏外)。
管理人の関さんに聞くと、昨日梅花皮小屋に宿泊した奈良県の4人グループであること、領収書の控えから住所も分かり、小国署に救助依頼の電話をいれる。地上班7名の出動と防災ヘリが出て、救出は暗くなる前に終了した。
あとはメンバーで管理人の盛大な慰問の宴会が開始された。宴会の状況は想像にお任せする。
《08月01日》
まだ夜も明けない3時30分起床、準備にかかる。4時20分ヘッドライトを点け、関さんやIUYに見送られて出発する。ほどなく明るくなって、これぞ雲上の楽園と言ってもいいほどの花、花、花の中を御西小屋へ進む。
途中、御手洗ノ池などで休憩をしながら7時に御西小屋に到着。ここまで烏帽子岳から、天狗の庭まで11か所の残雪の上を歩いた。一二週間で半減すると思うが残雪の登り、降りの時は注意をして欲しい。
なんとここで昨日のゲートで別れたS.K女子も本山小屋から移動して到着。飯豊朝日登山者情報の掲示板Bに投稿してくれている「あるく」のkoizumiさんがいて一緒に大ー尾根を下山する事になった。環境省のF監理官もいて挨拶をした。またまた豪華な朝食タイムで1時間の休憩であった。
草月平付近のニッコウキスゲは終盤であったが、チングルマは見事に咲いており、イイデリンドウ、ミヤマリンドウも咲いていた。御西小屋の管理人松葉さんからも依頼された弘法清水の状況を休憩しながら調べたら、やっと雪が溶けて使用できるようになっており、冷たい美味しい水がこんこんと湧き出ていた。
弘法清水が使用できるようになったことを御西小屋、梅花皮小屋、本山小屋の各管理人に連絡し、本山の神社にお札を受けに行き、10時40分下山を開始する。
御前坂の下部に先週、HZUが指摘した間違いやすい個所を通過する。石を何個か積み上げたが間違わないで欲しい場所である。宝珠山の前後は、草が伸び刈り払いがされていないので足元に注意が必要である。ただでさえ足場が悪い場所なので、慎重に足元を選んで歩いて欲しい。
宝珠山を越え道標の所で食事をする。宝珠山で単独日帰りの若者二人とスライドした。千本峰の終わり、休場ノ峰に到着する所で、最初にスライドした若者が追い付いて来た。休場ノ峰で話を聞くと、山形市在住で、昨日は大朝日岳に日帰りで登り、今日は大ー尾根を飯豊本山まで日帰りで登ってきたそうであり、何ともうらやましい位の健脚、それもゴム長靴で・・・・
下っていくほどに気温が上昇し汗が噴き出る。タオルを絞りながら、17時15分桧山沢の吊橋にたどりつく。顔を洗ったり、koizumiさんの腰までの入水などがあったりで少しの休憩を取り、ゲートへ帰ってきた。
7人もいるのに、何故か自分の所にだけ多くアブが寄って来てだいぶやられた。これからが盛りになると思うので弱い方はそれなりの防御態勢(準備)が必要になってくる。
18時6分無事到着、予定より1時間の遅れだがまずまずの行程時間であった。今回は全コース、メンバーの方々に楽しく山行させていただいた。アリガトサン!!
出発前の集合写真 | |
さあ出発 | 林道を進みます |
エゾアジサイが咲いていました | ここから登山道です |
砂防ダムにて | ブナに囲まれた登山道 |
皆さん快調です | しんがりは竹爺 |
うまい水で休憩 | 滝沢の落合 |
石転ビノ出合 | |
撮影会が始まりました | |
正面の雪渓は薄く通れません | |
門内沢に入って雪渓を横断しますが、門内沢にも穴が開いています | |
奥の方を通りました | |
続いて石転ビ沢を渡渉します | |
渡渉点は何処が良いかな? | |
渡渉の様子 | |
石転ビ沢右岸の水場で大休憩 | |
ハクサンコザクラと石転ビ沢 | |
さっそく撮影会 | |
イワイチョウ | |
オオサクラソウ | |
こんな感じかな〜 | |
石転ビ沢と門内沢の合流点 | |
こんなに薄い場所を通った方が・・・ | |
雪渓が崩れたら、潰されますね | |
ホン石転ビ沢上流の土砂 | |
雪渓を登ります | |
北股沢出合にて | |
黒滝の下から夏道に上がります | |
黒滝から見下ろす、人が見える場所が北股沢出合の清水 | |
黒滝の上流は雪渓がズタズタに崩れていた、左岸の踏み跡を辿る | |
すぐに小沢を横切って、尾根道に取り付きます | |
尾根筋の道を登る | |
ここで小沢を横切って中ノ島(草付キ)に移ります | |
中ノ島にて ミヤマキンポウゲに包まれました | |
オタカラコウの上に梅花皮小屋が見えました | |
到着で〜す | |
OTJと一緒に | |
今夜のご馳走! | |