登山者情報1,385号

【2010年09月04-05日/石転ビ沢〜丸森尾根/木内茂雄調査】

【メンバー】
4日:WZL,XVY,AQL
5日:AQL
【タイム】
(9/4)飯豊山荘5:01〜5:23温身平〜5:35砂防ダム〜6:01ウマイ水清水6:15〜6:53梶川出合〜7:22石転び出合7:38〜9:30黒滝9:50〜10:54梅花皮小屋
(9/5)梅花皮小屋7:16〜7:43北俣岳〜8:16門内小屋〜8:36扇ノ地紙〜9:24地神山〜9:35地神北峰〜10:02丸森峰10:05〜1044夫婦清水10:51〜11:47飯豊山荘
【記 録】
(9/4)
 湯沢橋5時に集合して3人で出発する。天気予報は弱雨であるが殆ど降っていない。若い二人と一緒なので順調なペースでウマイ水清水、梶川出合と進む。此の出合い手前で右に高巻するが、沢を眺めると早めに右岸に渡り、出合いで左岸に渡れそうだ。しかし、慎重に高巻を選び、梶川に降り、これを渡り石転び左岸に下る。そして、赤滝に向かい、又沢沿いに登り出す。
 赤滝周辺は少し草地が崩壊していて、ほんの少しルートがズレている。石転び出合い手前では例年の如く、タニジャコウソウが咲いている。この微かな香りが活動してきた肺に染み透り癒してくれる。この頃には昨夜の雨露で大分濡れる。
 石転ビノ出合ではオンタデが満開で、その向こうは霧が立ち込める沢が、おぼろげに見える。まず、門内沢を渡り、次に石転び沢の大石辺りを目当てに向かい、適当な所で左岸に渡る。そして、夏道に入るがイタドリの林で、これまた濡れる。
 やがて、沢の石の上を歩き雪渓末端に着く。雪渓の出だしは昨夜の雨で綺麗な氷状になっていて滑る。私は4本爪を付けて、簡易ピッケルを持ち歩き始める。天気は良い方向になりつつ、時々霧が晴れて沢を見上げることが出来る。2度3度と左岸のガレ場を歩くが、やはり、雪渓の上が歩き易い。但し、クレパスを渡るなり、避けるなりの判断を要求される。雪の量は例年に比べかなり多く、今年は大分残りそうだ。
 先行の二人は北股沢辺りで雪渓を降りているが、私は黒滝近くの雪渓末端まで行こうとしたが、手前で切れていて進めない。更に左岸の斜面と残雪の間が大きく渡れない。思い悩んでいるとWZLが来てくれて、ザックを渡せたので、空身で飛び降りる。
 此処で梅花皮小屋まで後1ピッチ、迷うこと無く冷やしてきた物をおもむろに出し、飲む。“ウメーッ” “これが山なんだ!!!”と、異口同音に発する。一服後、ガレ場を歩き、黒滝上からは草地の登りとなる。花々は既に終わりたまにミヤマキンポウゲを見つけ、稜線近くになるとアザミが多く、梅花皮小屋近くでは鮮やかな色のトリカブトが出迎えてくれる。そして、小屋の周りは最後のハクサンイチゲと終わりかけのタカネマツムシソウ、それから、丁度満開のイワインチンが咲いている。
 まだ、時間が有るので二日酔いにならない程度に飲み、3時頃より例の如く、そして、いつの間にか酒宴になりいつの間にか熟睡をしていた。夜中に起きて見ると下界の明かりと満天の星で明日は快晴を予想させる。
(9/5)
 今日はまじめに何も飲まずに(お茶は飲んだ)一人で丸森尾根を目指す。途中の花はウメバチソウが盛りを過ぎようとしている。それと、たまに咲き遅れたハクサンフウロ、コゴメグサと相変わらずのトリカブトを見ながら歩く。快晴なので周囲の山々が良く見渡せる。扇ノ地紙から少し先でヤブ漕ぎをして雪解けの遅い場所に行って見るがハクサンコザクラ、イイデリンドウは見つけられない。漸くミヤマリンドウの群生を眺め、一輪のチングルマを見つける。その後、背丈も有る笹を漕いでいる時に高価なサングラスを無くしてしまう。対価の大きい花見であった。
 天気はあくまでも快晴で稜線上は微風が吹き快適な山歩きである。それも、丸森尾根を下り、夫婦清水までの話である。此処から1時間の下りは下界が近づくに従い、気温が上がり、体温は上がり、そして、太陽からは差し込むような熱線を受け、地面からは照り返しを受けひどい体調になっていく。山荘の屋根が見えてからの時間の長い事。もう、30分も遠かったら所謂熱中症と言う状態だったろう。

温身平 
 
 砂防ダム
 
 タニジャコウソウ
 
 石転び出合
 
 霧煙る出合出発
 
 一時ガラ場を行く
 
 途中雪渓から降りる
 
 途中雪渓の脇を行く
 
雪渓を仰ぐ 
 
途中雪渓を見下ろす 
 
クレパスが開いてきている 
 
 クレパスを覗く
 
 黒滝下で雪渓終わり
 
 雪渓末端近くで渡れなくなる
 
 黒滝直下にて石転び沢を見下ろす
 
黒滝を見上げる 
 
黒滝上で石転び沢を見下ろす 
 
 梅花皮小屋が見えた
 
 アザミ
 
 梅花皮小屋直ぐ下でトリカブト
 
 イワインチン
 
 
 
 
 
 
 最後のハクサンイチゲ
 
 タカネマツムシソウと梅花皮小屋
 
 管理棟玄関より梶川尾根を眺める
 
 石転び沢より雲が湧く
 
 晴れてきた北股岳
 
 夕焼けを撮る
 
 管理棟のお化け
 
正体はWZL 
 
 手に持つ物に注目
 
 スッカリ遊びにハマルWZL
 
 朝焼けの朝日連峰
 
 朝日を浴びる北股岳
 
 夜明けの北股岳と遠く朝日連峰
 
 梅花皮小屋を振り返る 後方梅花皮岳と烏帽子岳
 
 北股岳山頂より遠く飯豊本山
 北股岳山頂 鳥居の間より門内小屋を小さく望む
 
 門内小屋近づく
 
 門内岳より北股岳を望む
 
 トリカブトと後方門内小屋
 
 朝日を浴びるミヤマリンドウ
 
 ウサギギク
 
地神山下りにて杁差岳を望む 
 
 地神北峰にて朝日連峰を望む
 
地神北峰にてダイグラ尾根と飯豊本山を望む
 
 丸森峰にて地神北峰を見上げる