登山者情報1,484号

【2011年09月19日/古寺〜大朝日小屋/井上邦彦調査】

 05:00GPN自宅経由で根子経由で古寺鉱泉に向かう。駐車場に着くと坂本さんと大ちゃんがおり、置いてあった荷上げ品は全てなくなっているとのこと。それでは天気も良くないし、帰ろうかと思ったら、突如、大チャンが車から大きなネットを出した。呆然としていると、朝陽館から戻ってきた手には鋏が握られていた。舗装道路でネットを裁断し、二つに分けたら、重い方の袋を私に、残った袋をGPNへ、渡した。
 実は坂本さんは自分用の荷上げ品を確保しており、大チャンも自分用に2個隠し持っていたとのこと。このうち1個を私とGPN用に分けてくれるとのことらしい。本当に大チャンは優しいんですね^^これで持参したザックは膨れたけど、やや物足りないので、缶ビール6個を加えることにした。
 07:37、4人で歩き始めると朝陽館でシミケンさんとカンチャンが、爽やかな顔つきで迎えてくれた。二人は昨日、荷上げをし、さらに銀玉水にあった資材も小屋まで上げてくれたらしい。そのまま古寺鉱泉に宿泊したとのことである。また早朝に飯豊の荷上げを終えて直行してきた亮さんが、登っていったとのこと。これでは荷物がなくなる訳である。合羽を着ることなく、快調に登って行く。坂本さんは17日にも荷上げをしたとのことである。09:00-08一杯清水で喉を潤し、09:16ハナヌキ峰の分岐から本格的な登りとなる。09:49-10:09三沢清水で休憩をしていると、亮さんが降りてきた。荷物を全部担ぎ上げたら、次の人が悲しむと思い、2個ほど残して上げてきたとのことである。
 10:22-35急坂を登り切った所で、始めての食事とする。11:26トラバースコース分岐から右手の絡み道を下り、11:26小朝日経由の登山道と合流する。すれ違う人が合羽を着ているので、上は風があるかなと思いつつ登ると、傘をさして降りてくる柴田さんとばったり。亮さんの残した荷物を全て上げたらしい。無線で管理人の阿部さん連絡をしてもらう。12:05-15銀玉水で喉を潤し、合羽を着て登るが、登山道両側の植物達は前回(9月26日)からさらに一段と元気に生育していることに驚く。
 12:50大朝日小屋の阿部さんが出迎えてくれ、全員無事に到着。これで資材の200kgの荷上げは完了した。阿部さんがチョークで荷上げをしてくれた方々の名前を書いていてくれたが、この他にも何名もの方々が協力をして下さったとのことである。本当にありがたいことである。
 小屋内で休憩して13:32に下山を開始する。雨はさほどではないので、成育状況を撮影しながら下ったが、一番広い場所に近づいてよく見ると、実にたくさんの芽生えが確認できた。現時点では水道沿いに旺盛な生育が見られるが、それ以外の風化した花崗岩であっても、数年後には植物に覆われることが分かった。これは嬉しいことである。
 13:51銀玉水、14:17小朝日分岐を通過した。小朝日岳巻き道で、ブナの葉についている黒い虫(ウエツキイブナハムシの幼虫)を見つけた。先週の日暮沢コースに比べて極端に少ないので、天候のせいかと思っていたが、白い虫が沢山葉に付いているのを見て、坂本さんが「前回の調整会議で山口さんが話していたボーベリア菌ではないか。ブナ枯れが進行すると、ブナからタンニンが出て感染しやすくなると言っていた。」と説明してくれた。(下山後に置賜森林管理署の山口さんと電話で話したら、ブナ枯れが終息する前兆と答えてくれた。)また今年はブナの実が豊作であるが、葉がなく実だけが残っている枝はしなっておらず、熟していないとGPNが解説、それでもまだかろうじて葉が残っているものは可能性がありそうである。
 14:37尾根道に出て、14:56古寺山通過、まだみんなの足は大丈夫なので、そのまま下り、15:10三沢清水、15:33ハナヌキ分岐、15:40一杯清水と通過し、結局は一度も休憩を取ることなく、16:35に古寺鉱泉駐車場に到着した。

古寺鉱泉駐車場のデポ地
荷上げ品はなくなっていました
駐車場にある水場
最後の荷上げ隊 頑張ろう!
モデルは亀山さん?
シミケンさんとカンチャンの見送りを受けて
最初の休憩は一服清水
コップが変形していたのは 水が汲みやすいためでした
三沢清水で亮さんと
小朝日岳手前の分岐
銀玉水
合羽を着て登ります
施工結果を確認しながら
ここも効果ありです
奥宮
最後の頑張り
阿部さんが出迎えてくれました
ずらりと並んだ 200kg

続く ⇒