登山者情報1,578号

【2012年08月13-15日/石転ビ沢〜梶川尾根/木内茂雄調査】

【タイム】
(8/13)砂防ダム8:43〜9:26ウマイ水清水9:33〜10:09梶川出合〜11:14石転び沢出合〜13:48黒滝〜15:10梅花皮小屋
(8/14)梅花皮小屋9:30〜10:01梅花皮岳〜10:17烏帽子岳〜10:55梅花皮小屋
(8/15)梅花皮小屋7:00〜7:23北股岳〜8:10門内岳〜8:47扇ノ地紙〜9:14ケルン〜9:27梶川峰〜1049滝見場〜11:18湯沢峰登り手前11:23〜11:32湯沢峰〜13:00登山口
【記 録】 
(8/13)
 今回は梅花皮小屋の管理人として入山する。砂防ダムから歩き始める頃は曇りで、天気が一日持てばと願う。いつもの夏道を歩き、ウマイ水清水も通過して、梶川出合の高巻きをしないで梶川出合に着く。水量は少なく、簡単に渡れる。途中、花は少なく、シロバナタカネニガナとソバナの終わりかけくらいしか無い。
 石転ビノ出合手前で雨がパラパラと来る。出合まで夏道を歩き、此処で門内沢の残雪を渡り、左側の石転び沢の左岸に降りる。直ぐに右岸に渡る為、飛び石を探し濡れずに渡る。川原でミヤマカラシナ見つける。そして、夏道に上がり少し上に見える雪渓まで登る。
 20分位登り、残雪の末端に着く。この残雪を15分も歩くと雪渓が細くなり、右側向こうに穴が見えるので、一旦、左の土に降りてから少し登り、再度残雪に登り直す。此処から、黒滝までクレパス等無く残雪の上である。途中傾斜がきつくなってきたので、念の為、4本爪アイゼンを付ける。そして、何時の間にか雨が連続で降り出している。
 黒滝の落ち口は穴が開いているが、右側から残雪の上を登り黒滝上部に出る。此処から雪は終わり草つきなのでアイゼンを外す。目の前にはハクサンコザクラが数株有るが、雨に打たれて花弁は閉じている。以前より大粒な雨が降っているが、冷たくは無く、暖かさを感じる雨なので、不安は無い。草付きになっても、相変わらず急傾斜なので、歩く早さは遅い。
 ヤットコ、小屋直下の旧テント場に着く。今年は雪が多くベッタリ残っている。出ている夏道沿いに歩くと、傍らにハクサンコザクラが咲いているが、雨で花弁を閉じている。また、小屋直前にはオタカラコウが咲いているが、下を向いて歩いていたのか、気が付かなかった。漸く梅花皮小屋に到着する。依然として雨である。
(8/14)
 昨夜来、雨が降っていたが、朝方から霧模様になっている。小屋の掃除を済ませてから梅花皮岳、烏帽子岳を散歩して来る。目に入るのはまず、タカネマツムシソウの鮮やかな紫である。その他、ハクサンシャジン、ミヤマアキノキリンソウ、クチバシシオガマ、イワオウギ、イワイチョウ、コゴメグサ、ウサギギク、ウメバチソウ、トリカブト、ヤマハハコ、イブイキトラノオ、ハクサンボウフウ、ミヤマシシウド、ミヤマキンポウゲ、タテヤマウツボグサ、オヤマリンドウ、ミヤマコウゾリナ、そして、終わりかけのハクサンフウロ、ニッコウキスゲ、タカネナデシコ等である。
 夕方まで霧模様の天気であったが、3時頃より明るくなり、晴れてきた。梅花皮岳、大日岳、北股岳は夕焼けの頃、全容を見せてくれた。
(8/15)
 昨夜は満天の星で天の川も見えていた。それも、夜中から、朝方まで上空は雲に覆われていたので、心配したが、夜明けには晴れて朝日を出してくれた。小屋の後始末をして、出発する頃は北股岳も朝日を浴びている。登って行くと矢張りタカネマツムシソウが満開である。そして、山頂近くでは例年如くウメバチソウが咲いている。
 北股岳を下り、ギルダ原辺りに来るとイブキトラノオ、ミヤマアキノキリンソウ、ハクサンシャジン、トリカブト、コゴメグサ、ミヤマリンドウ、トモエシオガマ、等を見つける。それから、快晴の中、門内岳、胎内山を通過して扇ノ地紙で右に梶川尾根へと下る。
 下り出して間もなく、これまた、例年の如くキンコウカが群生して咲いている。更に下ると、右斜面にはニッコウキスゲとヒメサユリが数本咲いている。そして、その下方にはチングルマが咲いている。
 ケルンを過ぎ、梶川峰からは潅木帯の中をいつもの如く急傾斜で下る。長い、長いそして、暑い下りである。この下りは私もそろそろ限界である。そして、下山する。

砂防ダム
砂防ダムを出発する人
ウマイ水
オニシモツケ
梶川出合
石転び門内沢出合(石転ビノ出合)
門内沢を見る
ミヤマカラシナ
黒滝を見下ろす
黒滝上部に出る
紫鮮やかなタカネマツムシソウ
梅花皮岳の標識
烏帽子岳
ミヤマシシウド
ミヤマアキノキリンソウ
ヤマハハコ
コゴメグサ
ハクサンシャジン
タテヤマウツボグサ
イブキトラノオ
オヤマリンドウ
イワオウギ
クチバシシオガマ
ハクサンボウフウ
ミヤマキンポウゲ
イワイチョウ
ニッコウキスゲ
ミヤマコウゾリナ

つづく ⇒