登山者情報1,580号

【2012年08月23日/梶川尾根:五郎清水標柱と岩場ロープ設置/井上邦彦調査】

 数日前、山形県警本部に110番通報が入った。道に迷ったとのことであるが、県警本部で緯度経度を特定することはできなかった。各県警本部では「GPS機能付き携帯電話から110番通報していただきますと、通信指令室では、発信された方の位置を緯度経度で把握することができます」としているが、実際はドコモ以外の場合は契約内容で作動しないようである。個人情報の関係なのかもしれないが、一般人の場合は110番や119番に通話するのはそれなりの事案が発生している時である。飯豊連峰や朝日連峰に登山される方は、ドコモを使用することを勧める。
 ともあれ、今回は状況から五郎清水で水場に行き、そのまま沢を下ったと考えられた。現場からはそのまま斜面をトラバースすると簡単に登山道に出そうに感じるが、地図を見れば分る筈であるが、登山道と沢の間には大きな尾根が入っている。下って来た沢をそのまま登ることを助言された登山者は、自力で這い上がり五郎清水に辿り着いた。
 五郎清水は残雪期に行くと、登山道が雪に埋まっており水場道が露出しているので迷いやすい。そこで急遽LFDに標柱の作成を依頼した。22日に出来上がったので、早速これを設置するために登ることとなった。また前回(19日)登った時に、岩場のロープが一部損傷しているのを発見したので、その取り換え作業も行うこととした。
 06:10ロッジ管理人のUWSに見送られて湯沢ゲートを出発。06:47楢ノ木曲リ、07:16湯沢峰の肩、07:26湯沢峰を経て、07:30-43鞍部で休憩する。08:07滝見場で石転ビ沢を撮影しようとした時に右足首に痛みが走るが、さほど気にせずそのまま登って、08:37五郎清水に到着した。持参したスコップや木槌などを使って標柱を埋め込む。
 帰途、登る時にデポしておいたロープを使い、岩場のロープを取り替え、12:25天狗平ロッジに戻った。

粗彫りを終える
カッターナイフで仕上げ
屑を吹き飛ばす
先日処理したオオスズメバチの巣
戻り蜂は見当たらなかった
楢ノ木曲リまでの急登
湯沢峰の肩まで登ると平坦になる
湯沢峰
日陰を求め、鞍部にて休憩
枯松峰・大境山・光兎山
滝見場にて
石転ビ沢
黒滝から上部
三本カンバを仰ぐ
何本に見えますか?
五郎清水に到着
さて何処に設置しようか
水場へ降る脇だと、残雪期にも見える筈
水場へ降る道
標柱の長さは1.1m、約50cmを埋めた
今後は間違わないでね
これが本来の登山道です
水場に下るとアザミが痛い歓迎
手前の水場は細くなっていた
奥は豊富に岩の間から噴き出していた
五郎清水のデータ
岩場の傷ついたロープ
新しくしました
これまでと違い、ロープが登降の妨げにならないように工夫
全体

おわり