登山者情報1,657号の2

【2013年06月08-09日/日本山岳協会指導員総会兼研修会/井上邦彦調査】

 講師の堤さんは気さくな方でした。ビニールテープやサランラップによる応急処置の話をしたところ「ビニールテープはどこかでやっていると聞いたことがある。衛生度は大丈夫か?サランラップは指が切断した時に使用している医師がいる」と話されました。私達が行なっているカッパ搬送法については「やり方を教えて欲しい」と言われ、会議が終了後に披露してきました。「良い技術があれば、どんどん広めて行きたい」と登山活動の安全対策普及に貪欲でした。

前日も講義をして、用具をザックに入れっぱなしと言いながら始まりました
背負バンドにスリングを巻きカラビナを付ける
ふたつ作ったら、ザック上に付いている輪の中を通して交差させる
ハーネスの腿部に付ける
これで完成です 複雑な構造ではなく、シンプルで素早くできる技術が大事
回転するように背負い手を替わる方法 
腕の入れ方がポイント
側で交替をサポートする時は腿を持つ
ハーネスがない場合はスリングを真ん中で結んで使う
ダイニマだと細いので背負われた人は辛い、太いテープが良い
ズボンを履くように両足を通す
先ほどと同じようにザックに付けたカラビナを掛ける
堤さんのザックには何時もレスキューネットが入っている
本来は介護施設で使うことを目的に開発されたとのこと
カラビナは顎のないキーロックが良い(最近特許がフリーになったらしい)
ビナは下から掛けて行く
網なので簡単に長さが調整できる 網目の☓に掛けると丈夫
両側を掛ければ包むこともできる
エイトノットは擦れる部分が増えるだけ
解けやすさはオーバーハンドノットと変わらない
長さを調節できるようにして肩に掛ける方法
重い人の時は腰の部分にストック(枝等)を当てる
担架にして皆で運ぶ
ワイヤーやロープを張って、搬送する方法
レスキューネットを使ってヘリで吊り上げる
腰も覆い
股の間からも持ってきて3点を固定
上半身が不安定になるのでチェストハーネスを併用する
こんな感じ
ヘリのフックにカナビナを直接つけると捻れで破損する
スリングも二重にしないと機上で外す時に失敗の恐れがある
腰に回して
そのまま担ぐこともできる
大人の場合は股の間を潜らせて3点を固定する
㈱シンテックスが開発した不織布のクイックテープも使い良い
同じく㈱シンテックスの止血パッドと組み合わせると効果的だ
堤さん著作の技術書です。
ロープの結び方から搬送方法まで
書かれています。

おわり