登山者情報189号

【飯豊連峰:石転ビ沢〜梶川尾根/1995年08月06日井上邦彦調査】
地竹原を過ぎてまもなく、いったん雪の上を歩きすぐに左岸の登山道を登る(黄旗あり)梶川出合の標識から雪の上を辿るが滑落に注意する、この部分は今後悪くなる。梶川を飛び石伝いに渡渉し、すぐ雪渓に上がり左岸沿いを進み夏道に出る。二つの大岩の間を進み、ロープあるところを過ぎて、また雪渓を左岸沿いに進む。大岩のある所で雪渓がなくなっているので夏道に上がる。赤滝のへつりを慎重に通ると石転ビノ出合に着く。目の前の雪渓を横断し、大きな岩と岩の間にある水場に渡る。水場は使用できる。そのまま右岸の夏道を進み雪渓に出る。おおむね右岸沿いに進み、小さな亀裂を越えると大きな亀裂に出会う。大きな亀裂の直前、雪渓の中央部に大きな穴が開いており、穴を囲むように亀裂が入り陥没しているので近づかない事。大きな亀裂は右岸近くを飛び越すが、岸に寄り過ぎると小沢があるため薄くなっている。厳しい判断が要求される。ホン石転ビ沢出合の前後及び北股沢出合下部にも亀裂が入っている。黒滝近くの雪渓は薄くなっているので、できるだけ手前から左岸の踏み跡に上がる。滝を越しそのまま踏み跡を辿り小沢に出たら、そのまま尾根に上がり、やがて小沢を越えて中ノ 島(草付き)の登山道に合流する。その後さらに小沢を越えて直登し、草付きの広場に出て、雪渓を直登すると梅花皮小屋に出る。
梅花皮小屋〜梶川尾根〜天狗平:登山道で雪の上を歩くところはない。梶川尾根1,600mの雪は微かに残っており、あと数日間は融雪水が取れる。五郎清水は問題なく使用できる。
花情報=天狗平〜石転ビノ出合:ヨツバヒヨドリ・オカトラノオ・ノリウツギ・ヤマアジサイ・タニウツギ・ニッコウキスゲ・サンカヨウ
石転ビノ出合〜梅花皮小屋:ニッコウキスゲ(満)・オオサクラソウ・ハクサンコザクラ・オタカラコウ・ミヤマキンポウゲ・シナノキンバイ・モミジカラマツ・ダイモンジソウ・ズダヤクシュ・コバイケイソウ・ノウゴウイチゴ
梅花皮小屋〜北股岳:シオガマギク・ハクサンフウロ・ヤマトウバナ・シラネニンジン・ニッコウキスゲ・イイデリンドウ・クルマユリ・コゴメグサ・チシマギキョウ(終)・タカネマツムシソウ(始)・ヤマハハコ・オンタデ・アキノキリンソウ(始)・ヨツバシオガマ・ミヤマコウゾリナ・ミヤマホツツジ
北股岳〜扇ノ地紙:ハクサンシャクナゲ(満)・ハクサンフウロ・ヤマトウバナ・シラネニンジン(満)・ニッコウキスゲ(終)・イイデリンドウ・クルマユリ・コゴメグサ・タカネマツムシソウ(始)・ヤマハハコ・オンタデ・アキノキリンソウ・ヨツバシオガマ・ウメバチソウ(始)・ミヤマダイコンソウ(終)・マルバシモツケ・タカネアオヤギソウ・ハクサンシャジン(始)・イワカガミ・チングルマ・ウラジロヨウラク・コバイケイソウ・ミヤマコウゾリナ
扇ノ地紙〜天狗平:ヨツバシオガマ・イワイチョウ・チングルマ・ミヤマコウゾリナ・アキノキリンソウ・ミヤマホツツジ・ゴゼンタチバナ・キンコウカ・ミヤマリンドウ・イワショウブ・オオコメツツジ・コゴメグサ・ハクサンフウロ・シラネニンジン・タカネマツムシソウ・オンタデ・クルマユリ・シロバナニガナ・ホツツジ(満)・ツルアリドウシ(満)
【飯豊連峰/1995年08月07日06:30御西小屋小椋秀春より入電】
ガス濃く視界ない、20分前から風が強くなってきた。雨は降っていない。本山小屋と交信したが、同じような状況。そうげつ平のニッコウキスゲは4日前までがピークであったが、ところによってはまだこれから咲くものもある。本山周辺でタカネマツムシソウが咲き始めた。