登山者情報225号

【飯豊連峰:梶川尾根〜門内岳〜足の松尾根/1996年06月06日黒川村商工観光課佐藤守調査】

飯豊山荘の登り口から湯沢峰までは夏道が現れ登山に問題はないが、滝見場から五郎清水間の急登はかなりの雪渓で一部に亀裂も見られ、未だアイゼンが必需である。また五郎清水から梶川峰までの間はごく一部登山道も現れているが、ほぼ全線が雪で覆われている。梶川峰周辺では雪はないが、その先の登りにかかる付近から雪渓が一面に広がり、扇ノ地紙付近は天候が崩れると「ガス」で視界が効かなくなるので注意が必要である。扇ノ地紙から門内岳までの尾根道は全線夏道で問題はないが、小国側は未だ相当の雪で覆われており、門内小屋下の天場付近は使用までにはかなりの時間が必要である。門内岳から大石山までは全線夏道が現れており特段問題はないが、大石山から胎内の登山口までの間は2〜3箇所雪渓の上を歩くことになるが、特に危険な箇所はない。門内岳からの尾根道はミネザクラが見頃で、カタクリハクサンイチゲキジムシロヤマツツジなど早春の花が咲き、登山口近くでは「ブナ」の新緑が素晴らしい状況である。

【飯豊連峰:温身平/1996年06月11日井上邦彦調査】

見かけた花は、トチホウノキイワウチワオオバクロモジミツバアケビタニウツギオオカメノキ。今春の花はおかしい、結局マンサクは殆ど咲かなかったし、タムシバの花も極端に少ない。昨年の気候の影響で花芽がつかなかったのだろうと思う。
09日に日帰りで丸森尾根〜梶川尾根を計画した登山者が、梶川尾根を下山中に梶川峰直下で左の尾根に入り込み引き返して丸森尾根を下山、ライトを持っていなかったので急遽支援隊が迎えに登るというアクシデントがあった。軽アイゼンのみでピッケルは持参していなかった。佐藤氏からの報告にもある通り、梶川尾根は滑落の危険性があるので上級者以外は避けるべきである。ダイグラ尾根取り付き桧山沢吊橋は、架橋まであと数日の見込み。