登山者情報第2,346号

【2023年12月30日~1月1日/西俣尾根~頼母木小屋/渡部政信・清水洋樹】

【12月30日】
 冬の飯豊とは思えないいい天気。青空も顔を出すが、先週の荷上げより雪が少ない。前日に入山した新潟山岳会のトレースを頂きながら、順調に高度を上げる。しかし、暑い。大曲に着く頃には真冬にはあり得ないTシャツで登る。
 十文字池を過ぎた所で、先週のデポ品を回収。日本酒3升は重すぎたので2升にして、1升は下山時回収することにした(これが悲劇の始まり?)
 西俣峰のすぐ先に新潟山岳会のテントが張ってあった。オオドミ手前で新潟山岳会のメンバーと出会う。彼らは本日頼母木山までのピストン。
 真っ白の杁差岳が右手に見える。三匹穴の先行者のトレースはいつもと違うが、トレースを歩いた方が楽なので、少し藪こぎをする。
 視界が良いので頼母木には行かずに、小屋にショートカットのルートを選択。地形を確認しながら小屋を目指す。
 メンバーの1人が先行して小屋に到着。2階の冬期出入口は大量の海老の尻尾で開けることができず、1階の出入口を掘り出し、小屋の中へ。
 二王子岳方面に沈む夕日を見ながら、本日の慰労会。
【12月31日】
 昨日までの天気とは一転、ホワイトアウト。朝食後、早々に停滞を決め込み再び寝袋へ(笑)
 昼ご飯を食べて、グタグタしながら15時過ぎに飲み始める。こうなると、酒不足の不安が。昨日のデポ品が悔やまれるが、今更仕方がないので、計画的に酒を飲む。
 結局のんびりした大晦日。
【1月1日】
 夜中の荒れ予報は外れ、飯豊にしては風は穏やか。しかし、小屋の出入口は腰までの積雪。下山ラッセルの覚悟をしながら、朝食を食べて8時に小屋を出る。
 頼母木山々頂で小国のしばた屋さんで購入した「たもぎっちょ」と勝手にコラボする予定だったが、稜線の風が強く頼母木山に行かない可能性があるので、頼母木山避難小屋とのコラボに変更し、写真を撮る。
 稜線は20m弱の風と視界10m位の冬の飯豊らしい感じだったが、稜線から分岐すると風は落ち着いてきた。しかし視界がないので、だいぶルートを外れながら下山する。
 三匹穴まで来れば、勝手知ったルート。重い雪質、途中はモナカ(クラスト状態)、ミゾレや雪が降ったり晴れたりの目まぐるしく変わる天気の中、無事に下山し、そのまま新年会。
 ラッセルも無く消化不良の遠足でしたが、メンバーのお陰で楽しむことができました。

奥川入から入山

岩場は雪がないので、スノーシューを外して登る

大曲では大汗

本山方面

デポ品を回収する

頼母木山方面

西俣峰を過ぎたところに新潟山岳会のテント

遠くに天狗平ロッジ

通称大雪原は雪が少なく柴が目立つ

杁差岳が顔を出しそう

杁差岳を見ながら高度を上げる

飯豊山方面

枯松峰を振り返る

杁差岳と鉾立山

杁差岳避難小屋

三匹穴は柴の中のルート

年末とは思えない青空

気持ちよく登る

 地神山

頼母木小屋が見えてきた

雪はそれなりにある

冬期出入口は海老の尻尾で開けることができなかった

1階の入口を掘る

掘り出した入口

素晴らしい光景が広がる

管理棟と地神山

夕焼けに染まる 杁差岳

二王子岳方面に沈む夕日

夕日に照らされる二ツ峰

翌日は視界不良で 停滞

タモギッチョと勝手にコラボ

三日目、視界のない中を下山する

ホワイトアウト状態だ 

こうなると、新潟山岳会のテープが頼もしい

黙々と降る

おわり