登山者情報259号

【飯豊連峰:遭難/1996年10月14日山形新聞朝刊】

13日午前7時半ごろ,飯豊連峰の門内岳で,登山中の福島県中村さん(52)が滑落、右足を骨折して動けなくなった,と携帯電話を通じて小国署に救助要請が入った.県警ヘリがっさんが出動し,午後1時48分,中村さんを救助,町立病院に収容した.同署の調べによると,中村さんは門内岳の水場に行く途中,雪渓で約300m滑り落ちた.12日に10人のパーティで梶川ルートを登り,門内小屋に宿泊,13日に下山する予定だった.

【遭難/1996年10月12日新潟日報朝刊】

天候に恵まれた1011の両日,県内各地の山で計6件の遭難事故が起き,3人が死亡した.2日間の死亡事故は,10日に巻機山で沢登り中の37歳の男性が滑落.11日には荒沢岳で59歳の女性がやはり滑落死した.八海山では避難小屋で睡眠中の57歳の男性が急死した.このほか,御前ケ遊窟,飯豊連峰北股岳でも遭難事故が発生したが捜索中に無事発見された.今年に入って登山者による事故は11日までに34件あり,8人が死亡した.事故原因のほとんどが滑落によるもの.また最近の傾向として,中高年の事故が増えており,今年の場合死亡した8人中6人が50歳以上だった.