登山者情報272号

【飯豊連峰:石転ビ沢/1997年04月20日井上邦彦・仁科友夫調査】

07:00大淵橋の袂に車を置き自転車に乗り換える。傍らにはミズバショウが咲き、キブシも綻び始めている。湯沢手前の駐車場に自転車をデポ。通りかっかた発電所の車に温身平まで乗せていただく。08:01温身平発、積雪60cm。


ブナ林を行く

上の砂防ダム付近と下ツブテ石の登りは夏道が出ていた。見下ろすと梅花皮沢は下ツブテ石付近だけが雪渓で塞がれていた。例年と異なりほぼ夏道通りに歩いていても雪崩の圧迫感が殆ど感じられない。婆マクレのトラバースは微妙に雪が付いており、ピッケルを抜く。


婆マクレから地竹原を見る

9:12地竹原の河岸段丘に一度上がってようやく雪渓に降りる。付近は亀裂が多く、ルートに注意しながら進む。滝沢入口には既に穴が開き滝が見えた。梶川から雪崩跡が入っており、ここから上は雪渓が安定している。梶川出合を過ぎた左岸の水場は使用できる。10:06〜26石転ビノ出合前後はブロック雪崩の最盛期であり左岸から大きな音と立てている。

石転ビノ出合にて 正面は門内沢
石転ビ沢全景

門内沢入口にはデブリが堆積している。ホン石転ビ沢と北股沢等から発生したデブリの上に雪が積もったらしく、時折落とし穴のように足を取られる。踝まで潜る所も多く、スパッツを付ける。

ホン石転ビ沢出合〜北股沢出合

10:07〜25北股沢出合には北股岳から崩壊した巨大な雪塊が散らばっていた。13:28梅花皮小屋着。水場のホースは露出していたが水は涸れていた。小屋二階入口は吹き込みのため開かない。一階入口の扉は半開きのまま中に雪は吹き溜まりとなり内扉も開かない。誰かが途中まで掘った跡があり、何とがか潜り込めるようにした。小屋内部の気温は+3℃、ペットボトルの水は凍り付いていた。二階に上る梯子の根本が外れていたので、利用する場合は十分注意して欲しい。

梅花皮小屋と北股岳

御西小屋遠望

14:53下山開始。地竹原から下ツブテ石まで川沿いに降ってみたが、部分的にいやらしいところがあるので、夏道沿いに通ることをお勧めする。17:28天狗平、17:58大淵橋着。

新潟の藤田君はスノーボート持参


【飯豊連峰:長者原登山口/1997年04月22日小国町商工観光課】


大淵(梅花皮荘と天狗平の分岐)から天狗平までの除雪は終わりましたが、落雪や落石があるため、一般車の通行は4月26日になる見込みです。なお、飯豊山荘も26日からオープンします。