登山者情報279号

【梶川尾根〜梅花皮小屋〜丸森尾根/1997年05月17〜18日平田健治調査】

梶川登山口〜滝見場間は夏道。4〜5箇所雪を踏むが、迷うことはない。湯沢峰の標識のある老木が倒れていた。滝見場付近は、厚い残雪に覆われており、分岐の標識は見えない。滝見場の先端2〜3mほど土が出ている。
滝見場〜五郎清水間は、全て雪道で残雪は湯ノ沢に向かって落ち込んでいる。
五郎清水から登山道を登ることができるが、ダケカンバのある峰の下部と1,600m付近は雪が残っており、いずれもトットバノ沢と梶川の両側に雪渓が続いているため、笹藪をバックにコースを取る。
さらに登ると夏道となるが、扇ノ地紙の手前、文覚沢側に入った所から雪。扇ノ地紙の下の標木は、まだ見えない。
稜線は夏道であるが、東側の斜面にはまだ相当の雪庇がついている。門内小屋までは強風を避け、風下側の雪の上を歩くことができた。
北股岳の上部に雪が残っており、グリセードで下る。梅花皮小屋で高貝氏と合流。

翌日、高貝氏と3人で下山。
扇ノ地紙と地神山の鞍部から、文覚沢にグリセードで下る。途中、転倒しピッケルの訓練を繰り返している者が1名。
周りを見渡すと、左に丸森尾根、右に梶川尾根、後ろに地神山がそびえ立ち、真っ白なすり鉢の中にいるような錯覚に陥る。
丸森尾根の登山道付近の残雪を行く登山者2名を遙か上に見ながら、丸森峰を目指しトラバースを開始する。地神北峰〜丸森峰間は、全て雪で覆われているように見える。
下りは登山道となるが、1,400m付近(崩壊地点の上部)と1,300m付近に雪が残っているので、文覚沢側に降りないように注意する。
咲いていた花
イワウチワ・イワカガミ・カタクリ・ショウジョウバカマ・シラネアオイ・コミヤマカタバミ・キスミレの仲間・マンサク・ツツジ・タムシバ・ムシカリ・シャクナゲ
ゴゼンタチバナとツバメオモトは蕾