登山者情報306号

【1997年07月25〜26日/石転ビ沢〜丸森尾根 /井上邦彦調査】

07:05天狗平発、07:41〜54登山道になり始めての小沢でLFDに追い越される。08:20〜33うまい水。09:10〜20梶川出合、ここは増水時時徒渉できなくなるので注意すること。09:52〜10:13石転ビノ出合、ここまで全て夏道。門内沢はまだ雪渓が続いている。出合の雪渓は安定しているが、石転ビ沢に入ったとたん、雪渓に大きな穴が空いているので、右岸の大岩側の夏道を辿り、再び雪渓に上がる。なお、大岩脇の水場は使用できる。

11:15〜32ホン石転ビ沢は若干入った所で途切れている。ホン石転ビ沢対岸(左岸)の水場は使用できる。
雪渓から岸に近づく時は雪渓が薄くなっているので注意する。
12:12〜34北股沢には雪渓が続いているので入らないように注意する。北股沢出合いの清水は使用できる。黒滝直前で黄旗に従って左岸の踏み跡に移る。付近の雪渓は崩壊中なのでルート選定に注意すること。

北股沢出合水場から
真ん中の雪渓崩壊が黒滝、右から巻いて中ノ島右小沢にある大岩から中ノ島に上がる
踏み跡に上がったら安全な所でアイゼンを外す。黒滝から雪渓脇にある左岸の踏み跡進み、小沢に出て赤ペンキから尾根に取り付く。夏道を登り大岩の上で小沢を横切り中ノ島(草付き)に上がる。下山時に下りすぎると薄い雪渓の横断となるので注意すること。付近はシナノキンバイ・ミヤマキンポウゲが見事。

中ノ島水場から:黒滝を避け左手の踏み跡を辿る
13:10〜32中ノ島途中の水場は使用できる。ズダヤクシュ(盛)・オタカラコウ・コバイケイソウ・イワイチョウ・カラマツソウ・モミジカラマツ。中ノ島最上部で左の小沢を渡り、水の流れている登山道を登る(小沢を渡らず中ノ島最上部からする踏み跡があるが、入り込まないこと)。幕営跡のある台地に着くと目の前に梅花皮小屋。雪渓を登り(まっすぐ直登すること)、踏み跡を辿って14:00梅花皮小屋に着く。
26日、予定では御西小屋へ移動、27日ダイグラ尾根下山。だが台風の進路が読めない、子供連れなので今日中に下山することとした。
06:07梅花皮小屋発、チシマギキョウ・ハクサンフウロ・イワオウギ・クルマユリ・ミヤマホツツジ・エゾイブキトラノオ・ヒナウスユキソウ・ニッコウキスゲ・ヤマハハコ・ヤマトウバナ・ミヤマコウゾリナ・シラネニンジン・イワテトウキ・ムカゴトラノオ・ゴゼンタチバナが咲いている。梅花皮小屋から丸森尾根を経て天狗平までは全て夏道である。06:29〜39、ハクサンシャクナゲ(盛)・マルバシモツケ・ホツツジ・ハクセンナズナ・シロウマアサツキ・ヒナウスユキソウ・ミヤマアキノキリンソウ・タカネアオヤギソウ・エゾイブキトラノオが咲く。07:35〜25門内小屋。ミヤマコウゾリナ・ヨツバシオガマ・クチバシシオガマ・アオノツガザクラ・チングルマが咲く。07:51〜08:00扇ノ地紙。08:21地神山でコキンレイカに会う。飯豊連峰の青い星と異名を取るイイデリンドウが咲き乱れる。08:43地神北峰。コバイケイソウ・チングルマ・アオノツガザクラ・イワカガミ・ハクサンコザクラに囲まれて下る。09:09〜55アオノツガザクラとチングルマに囲まれた丸森峰すぐ上の水場の残雪は僅かになり、今回は水を汲めたがまもなく使用不可となる。

丸森峰上の水場にて
標高1,030mの水場は十分使用できた。丸森尾根樹林帯では、マルバキンレイカ・ホツツジ・コメツツジが印象に残った。また休憩中にはニホンザルの群れがすぐ近くまで遊びにきてくれた。13:40頃天狗平着。

【遭難】

1997年07月26〜27日夜、門内小屋で幕営していた登山者が、強風のためテントを撤収しようとして、飛んできたベニヤ板?を頭に受け2名が負傷、現在ヘリコプターにより搬送作業を行っているもよう。詳細は不明。