登山者情報308号


【1997年08月02〜03日/石転ビ沢〜ダイグラ尾根/井上邦彦調査】
05:21天狗平で立哨指導している武田会長と会い、登山者カードを記入。05:50〜56 登山道に入る。06:23〜42 うまい水で朝食。07:01通過、ヤマアジサイ・ノリウツギ・オオイタドリ・オクトリカブトが咲く。07:28〜47 梶川出合、オトギリソウ・・ヨツバヒヨドリ・シソ科?・セリ科?が咲く。08:15〜49 石転ビノ出合、梅花皮沢は雪渓に覆われているが真ん中に亀裂が入っている。

石転ビノ出合
雪渓を渡って対岸の大岩の間の水場で休憩する。水場から石転ビ沢左岸の踏み跡を辿る、付近の雪渓は崩壊している。石転ビノ出合全体の雪渓が薄くなり始めており、今後は崩壊に十分注意を払うこと。09:57〜10:19 ホン石転ビ沢出合対岸の小沢で休憩する、ニッコウキスゲ・ミヤマキンポウゲ・オタカラコウが咲いている。ホン石転ビ沢は雪渓が崩壊した。

北股沢出合水場から仰ぐ
11:04〜20 北股沢出合の水場で休憩。雪渓を僅か進み、黒滝で黄旗に従い左岸の踏み跡から黒滝の上にあがり、本流沿いの踏み跡を進み、左の沢をやり過ごし右から枝沢を合わせ(そのまま尾根の踏み跡を登るコースもある)残雪を巻くように沢を登り(道はない)中ノ島(草付き)にあがる。下りにこのコースを使用する場合は下り過ぎに十分注意すること。自信のない場合は早早に尾根に取り付くのが良い(この付近はエアリアマップ8月下旬ルート図参照)。中ノ島はシナノキンバイ・ミヤマキンポウゲが盛り。ハクザンボウフ・モミジカラマツ・シラネニンジン・イワオウギ・イワアカバナ・ハクサンコザクラ・ハクサンフウロ・ヨツバシオガマ・コバイケイソウ・シシウド・オタカラコウ・ニガナ・ヤマハハコ・ミヤマアキノキリンソウが咲いている。

中ノ島を登る
途中の水場は我慢して小屋のビールを期待する。幕営跡地の台地上の雪も少なくなり、左脇の踏み跡を詰める。12:27〜13:22 梅花皮小屋付近は、ハクサンフウロ(盛)・ミヤマアキノキリンソウ・シラネニンジン・タカネマツムシソウ(始)エゾイブキトラノオ(盛)・タカネツリガネニンジンが咲いている。
稜線はコバイケイソウが素晴らしい。オンタデ・キバナコマノツメ・コゴメグサ・イワテトウキ・ヒナウスユキソウ・タカネアオヤギソウ・イイデリンドウ(盛)・ミヤマシャジン・マルバダケブキ・イワオウギ・ミヤマホツツジ・ミヤマコウゾリナ(盛)・エゾイブキトラノオ(盛)・ヤマハハコ・トモエシオガマ・ヨツバシオガマ・ニッコウキスゲ・ハクサンシャクナゲ・コキンレイカ・チシマギキョウ(終)・キバナニガナ・ヤマトウバナが咲く中、13:50 梅花皮岳通過。コバイケイソウ・イワイチョウ・ハクサンボウフウ・タニウツギ・ハクサンフウロ・ミヤマキンポウゲ・ウツボグサ・タカネナデシコ・クルマユリ・ホツツジ(盛)・シラネニンジン・キオンを見て、14:11〜19 烏帽子岳、特にイイデリンドウが印象的。ヤマトウバナ・ウメバチソウ・チングルマ・アオノツガザクラ・トモエシオガマ・イブキジャコウソウ・ミヤマホツツジ・キオン・ハクサンフウロ・タカネマツムシソウ・エゾイブキトラノオ・イワテトウキ・ニッコウキスゲ・マルバダケブキに囲まれて、14:45亮平の池を通過。ウサギキクも加わる・15:05〜13 御手洗ノ池。ハクサンコザクラが素敵だ。イワイチョウ・アオノツガザクラ・ミヤマリンドウ・ウサギキクを見ながら、15:56〜16:05 休憩。16:21 天狗岳通過。ハクサンイチゲ・コバイケイソウ・ウサギキク・イワカガミ・チングルマ・イワショウブが咲く中、16:36 御西小屋着。梅花皮小屋からここまですべて夏道である。
翌日04:35 御西小屋発。草原にイワショウブ・チングルマ(花と実)・コバイケイソウ(盛)・ヨツバシオガマ・シラネニンジンが咲いている。草月平にもムカゴトラノオ・シラネニンジン・ハクサンフウロ・ミヤマアキノキリンソウ(盛)・タカネマツムシソウ・オンタデ・ヒナウスユキソウ・コゴメグサ・ミヤマホツツジ・イイデリンドウ・ニッコキスゲ(終)・ハクサンボウフウが風に揺れている。玄山道分岐から右手の旧赤谷登拝路に若干くだると、何時もの年は秋にしか露出しない弘法清水がこんこんと湧き出ていた、05:08〜17 休憩とする。ハクサンシャクナゲ・マルバシモツケ・エゾオヤマリンドウ・ミヤマアキノキリンソウ・コゴメグサ・イイデリンドウ・チシマギキョウ(終)・オヤマノエンドウ(終)に囲まれた駒形山を05:33 通過。05:50〜06:02 飯豊山頂で休憩。御前坂には昨日登って来たLFDが付けた赤ペンキが良い道標になっている。06:45〜52 岩場で休憩、コキンレカが咲く。タカネナデシコ・ミヤマホツツジ・イワテトウキ・シラネニンジン・ミヤマシャジン・ミヤマアキノキリンソウ・タカネアオヤギソウに励まされ、07:20〜34 宝珠山岩稜で休憩。

宝珠山岩稜にて
07:52宝珠山の標識通過。コメツガ林の巻き道で、08:30〜50 休憩。千本峰を通過すると、林床にはソバナ?・オクモミジハグマ・オオバギボウシ・カラマツソウ・タカネアオヤギソウ・マルバキンレイカが咲いている。10:05〜25 休場ノ峰直前で休憩。11:05〜33 水場に下り冷たい水で喉を潤す、水筒に汲むにはコップ持参が良い。御池ノ平を過ぎた頃、無線から梅花皮沢で転落事故の報が入る。無線で状況を確認しながら下山。13:00 工事車道に出た所で、同行の2人に荷物を預け、軽くなったザックを背負い現場に向かった。なお御西小屋からここまでも全て夏道である。

石転ビ沢ルート図