登山者情報431号

【2000年01月09日/倉手山/井上邦彦調査】

小玉川の積雪も何時もよりかなり少ない。大淵橋に車を止め、スキーを履いて出発。出だしの雪崩が怖い。梅花皮荘からの吊橋に踏み板がかけられていた。こちらの方がより安全だろう。車道には大勢の足跡が残っていた。
倉手山登り口の標識が僅かに頭を覗かせていた。ここでワカンに履き替える。いきなりの急登だ。車道のすぐ上は、地元の方が薪切りをするため草地となっており、雪崩やすく、亀裂が入っている。下部まで雪が続いていることを確かめ、安定していると判断し、直登する。対岸では大規模な雪崩が相次いで発生している。

倉手山を仰ぐ 780m峰から山頂を望む

二日酔いのため朝食をろくに取らず登ってきたので、腹が空いてくる。痩せ尾根の部分には線状に雪が載っている。夏道が見える箇所もあった。尾根の合流点では黄布を付ける。トレースのない降りならばかなりルート選択が難しそうだ。幸い今日は天候も安定している。ポイントだけで充分と判断する。目指す倉手山山頂は、右手に聳えている。振り返ると西俣ノ峰から枯松峰までの雪庇が確認できる。弱いクラストした雪面を新雪が覆い始めてまもなく、780m峰に達する。ここで雨乞い山(三角山)方向から来る主尾根と合流する。大境山・枯松山が印象的だ。
この先は左手に雪庇が出ている。張り出しは小さいのだが、新雪に亀裂が隠されており、ストックで確認しながら進む。ナイフリッジになっている箇所は、右手を斜登る。いいかげんに疲れてきた頃、突然の雪原が広がる。倉手山山頂である。山頂は雪が締まっ
ており殆ど沈まない。飯豊連峰の稜線は見えないが、山肌はしっかりと確認できた。ODDと交信し、展望を楽しみ、下山に移る。

倉手山山頂 ダイグラ尾根下部(山頂より)
枯松山と大境山(山頂より) 枯松峰から西俣ノ峰の県境尾根(山頂より)

10:16大淵橋〜10:40倉手山登り口10:44〜11:37食事11:53〜12:05尾根の分岐〜12:28ピーク(780m峰)12:33〜12:57食事13:02〜13:20倉手山山頂13:39〜14:03ピーク(780m峰)14:11〜14:21尾根分岐通過〜14:42倉手山登り口14:47〜15:04大淵橋(9,152歩)