登山者情報454

【2000年05月06〜07日/針生平〜大朝日岳/齋藤弥輔調査】

連休中に山へ行こうと言う小国大好き人間の、福島県の正木勲氏と加藤道子氏の案内に比較的雪崩れの少ない小国からの朝日連峰の登山をする事にした。
5/5は、親戚の結婚式の写真撮りで朝からバタバタしていたが、結婚式が終わり、家に帰った所で正木さんに迎えをもらい、前泊の民宿「美和」に行く。
夕食をしていると隣の公民館で、五味沢のマタギの反省会が行われていた。
明日、大朝日まで登ることを断わっておかないと思い行ったところ、熊の骨しゃぶりとお酒をご馳走になった。明日の朝は早いので22:00で宿にかえってきた。 
5/6 4:00起床、早い朝食を食べ、おにぎりをもらい5:00民宿をでた。
大石橋のところまでは、砂防堰堤の上で雪崩れの危険があるので、車止めに鎖がかかっている。特別許可を得て、開けてもらい大石橋へとむかう、除雪された林道の脇には1mの積雪があり、砂防堰堤の上では雪崩れ後があり、今にも来そうな状態であった。5:20大石橋手前の車止めの到着、登山靴を履き準備をして5:33 出発する。大石小屋の所で明日ここまで帰ってきたときに冷たいトマトを食べたいので、ネットにいれ沢の石の下にデポをした。
5:57祝瓶山分岐を通過、マタギと釣り客のトレースがついている。
6:41角楢小屋到着、ここからは、いつ見ても素晴らしいブナ林であるが今年は積雪が多く残っているが、ブナの目が膨らんで林全体色を付け出している。
猿が1匹こちらの様子をうかがっていた。7:50大玉沢に行く前に朝食をとる。8:02大玉沢橋を通過、大玉沢橋は昨年のうちに角楢橋と同じ物に架け換えられていた。9:50蛇引清水通過、ここまでは今までに見たことも無い岩ウチワの群生が、登山道の両サイドを埋め尽くしている。また、この花は斜面に対して下向きに咲く花なので、登りながら見るといちだんと眺めが良い。
蛇引清水から上は雪が多く、森林限界から北大玉の分岐までは、雪っぴが出ているので注意が必要である。ここで休憩をしていると、轟音と共に雪崩れが対岸で発生している。11:40北大玉分岐通過、12:00北大玉山頂到着し昼食をとりゆっくり休み、12:40出発、14:00平岩山通過、15:53大朝日山頂(1.870m)到着、ここまでは一部で夏道が出ているが、他は2.3日前に降ったと思われる新雪が登山道に吹き込み非常に歩きにくく疲れた。
16:11新しい大朝日小屋に到着、
大朝日小屋小屋には先客が7名いた。アイボール予定の我が山岳会米沢支部の御夫妻がいない、無線下呼んでみるが応答がない(後で聞くと小朝日からユーターンしたとの事)1人の男から鳥原小屋で会っている事を確認した。
今夜のメニューは石狩鍋である。材料は何時もの通り生の野菜から生鮭、調理を始めると周りから視線を感じるが無視、背負ってきたビール3リットルにお酒1パック、ワインでカップを満たし、徐々にエンジンがかかってくる。
暖かい夜で飲酒の影響もあると思うが、シュラフのチャックを閉めずに19:00頃にダウン、後はいびきの合唱だったそうです。
大朝日小屋の大きさは梅花皮小屋と外観は同じで屋根の形も同じである
トイレは4穴で1穴がポットンで水洗トイレは施錠がされていて、足踏み式の方法を見ることはできなかった。トイレの使用方法等がキチンと表示されていて、便器の前にはトイレットペーパー等を入れるダクトボックスが設置されていて、使用済みのペーパー類を入れるようになっていた。
1階はほかに客室と管理人室と靴棚が設置されているが、客室の床が湿っていて床のフローリングが盛り上がっている。基礎コンクリートの部分に通気孔がまったく無く湿気が抜けずになっているのだろうと思った。
2階へは階段を回り込んで上り中央付近に上りつく、両サイドに中2階の様に物置が(混雑時には5〜6が寝れる広さ)取り外しできる階段付である。また、天井部分にも物置(20〜30人が入れる広さ)があるが立っては歩くことができない高さである。1階、2階共にザックの置く棚があり、コンロを使用するコンクリートの部分が合った。
5/7 4:00起床、朝食を食べ、パッキングをして
   5:57 大朝日小屋を出発
   6:14 再び、大朝日山頂に立つ
   8:25 北大玉山山頂到着、JF7PWDと交信する。
   9:48 蛇引清水通過
  10:50 大玉沢通過、五味沢のマタギ衆と会う、これから熊狩りにはいるのだ
  11:50 角楢小屋に到着、休憩する。
  12:50 大石小屋の所で昨日登る時に冷やして置いたトマトを回収してかぶりつく、美味いなんとも言えない美味さがある。
  13:08 車止め到着、登山靴を履き替えしゅっぱつする。砂防ダムの上で雪崩れが発生してマタギ達が除雪をして入ったことが分かる。
鎖の鍵を開けてもらい、民宿でお茶をご馳走になり帰宅するが、PWDの自宅にも寄りお土産をもらい15:30自宅に到着。
登山は数日前に降った新雪に足を取られ、登りに11時間、下りに7時間と長時間の山行であった。対岸の雪崩れも数回見ており、春山はまだまだ危険がいっぱいである。