登山者情報470号

【2000年07月03日/石転ビ沢〜御西小屋/吉田岳調査】

温身平から雪渓までの間は、登山道には雪道がない。また藤田氏等により、雪害・支障木切りが行われたため、だいぶ歩きやすくなった。上ツブテ石上部(地竹原)より雪渓歩きとなる。ここは川が出ているが、右岸沿いの雪渓の上をまだ歩くことが出来た。石転ビノ出合の大石は,上面がほぼ全て顔を出し、高い所で3mほど現れていた。
石転ビノ出合から草付き(中ノ島)まで、四方八方から落石の起こる可能性があるので要注意。常に上方を確認し、最も落石の通りにくいルートを選んで歩きたい。草付き(中ノ島)は40mほど出ている。ここは雪面でなく草付きの夏道を歩いた方が安全である。視界が10m以下のガスの場合、急激にコースが分りにくくなる。今回は、朝7時前に飯豊山荘を出発し、雪渓の中をさまよい17時30分頃に梅花皮小屋に到着した登山者がいたり、小屋にある鐘を鳴らして仲間がそれで小屋の場所を確認できたという人達もいた。筆者もガスの切れ間でコースを確認しながら歩いたため、普段より2時間近くも時間を要してしまった。梅花皮小屋の北西側にあった見事な懸垂氷河的列状雪壁は、2週間前に20mもあったものが、7〜8m位になっていた。大規模な崩壊はなかったようだ。
梅花皮小屋は、水場OK。水洗トイレも使用可能となる。
梅花皮小屋から御西小屋の間は、行程の4分の1程が雪に覆われている。アイゼンは使わなくても大丈夫だが、ピッケルは持ったほうが良い。また夏道が隠れているため、コース確認も必要。特にクサイグラ尾根分岐付近は分りにくい。
{確認できた草花}ハクサンシャクナゲ・ミヤマキンポウゲ・ミヤマキンバイ・チングルマ・ミツバオウレン・バイカオウレン・リュウキンカ・ヨツバシオガマ・シラネアオイ・キヌガサソウ・サンカヨウ・ハクサンイチゲ・ショウジョウバカマ・ミヤマダイコンソウ・ウラジロヨウラク・タカネナナカマド・ニッコウキスゲ・ゴゼンタチバナ・オヤマノエンドウ・ミネザクラ・ギンリョウソウ・ミヤマウスユキソウ

以上