登山者情報544号

【2001年06月12日/針生平〜大朝日岳/石川直人調査】

4:00に泊まらせて頂いていた大石沢の武家を出発。前日ODDの所に行き今回の山行の相談をして頂いた。私の希望としては石転び沢を登りたかったのだが、「下から上までずっと雪出し、もし天候が悪くなった場合危険度が増すので、今回は、大朝日にした方がいいのでは・・・。大朝日だったら雪もないし花も奇麗だし・・・。」と言う助言を聞き、予定変更。早朝車の少ない道を五味沢を目指し運転をする。途中、たまたま自宅前にいたOTJに会う。下山した際寄らせて頂く旨を伝えて登り口へと急ぐ。
4:45車止め着。是永さんに頂いたにぎりめしを食べ、登山者名簿への記入を済ませ、5:10いざ出発。吊り橋を越えて快調にブナ林を歩く。このコースを歩くのは5年ぶり、さすがに記憶はあいまいになっている。祝瓶山への分岐を過ぎ平坦な道を歩く。天気は曇りだが雲は薄いようだ。ブナ林の中も明るい。カクナラ小屋を越えて、スリルある吊り橋を越えてしばらく行くと、いよいよ急な上り坂が待ち構えていた。前回はこの登りにばてたような・・・?
6:10水分を補給し、登り出す。ほとんど荷物がない事と、体の調子が良かったのとで、なんだかあっという間に高度が上がっていく。気がつくと「蛇引の水場」。緩やかな道の後もうひと登りして視界が開けるところまで来る。その後、大玉山からのコースと合流。そして、北大玉山を越え平岩山へと向う。ここまで来る頃にはすっかり天気は回復して青空が広がっている。後ろには祝瓶山がくっきりと見える。目指す大朝日はまだ遠くに見える。しかし、ここまで高度を上げてしまえばあとは結構楽なものだ。景色も奇麗だし、花も最高だ。
平岩山周辺はチングルマ、ハクサンイチゲ、イワカガミ、ヒナウスユキソウが満開の時を迎えていた。その他、ヒメサユリ、シラネアオイ、アオノツガザクらなども咲いていた。昨日のODDの助言に感謝である。この花畑を見ただけでも登った甲斐があった。ここからもう一息頑張って大朝日を目指す。ガレ場をゆっくりと登り9:20大朝日岳山頂に着。なんだか思ったより早く着いてしまった。稜線上には雪がないようだが、斜面にはしっかりと雪が付いている。金玉水もまだ雪の下のようだ。かすかに飯豊連峰も見る事が出来る。風もなく穏やかな山頂を満喫する事30分。少しずつガスが出てきた。あっという間に雲の中に入ってしまった。こうなってはどうしようもないと、10:05下山を開始。帰りは花の写真を撮りながら下る。多少疲れたせいか登りの時より長い距離を歩いている気がした。下りきった頃には足の先がとても痛くなっていた。
ブナ林を早歩きで抜けて13:20登り口に着。(周回コースがありブナ林の中はいくつか分かれ道があり多少不安を感じる時もあるがどちらを行っても最終的には一つの道につながるとの事)汗を流そうと川に入ってみたがあまりの冷たさに5分もしないであがってしまった。帰り道OTJの家でお茶をご馳走になり、おしゃべりをして帰ってくる。
久し振りの大朝日を非常に満喫した今回の山行だった。(このコースは、なかなかきつい上りがあるが、登山道は非常にきれいで、天候さえ悪くなければまず迷う事はない。)
<水場情報>蛇引の水場(清水)・平岩山下の水場(融雪水)ともに6月12日現在豊富に水あり。両水場とも往復7分程度。

最初の吊り橋 ブナ林をぬけて
スリル満点の吊り橋! 苦しい登りの後・・・
頂上が見えてきました 後ろには祝瓶山
近づいてきました 頂上です
小朝日 金玉水は雪の下
月山が見えるかな? ガスが出てきました
不思議な現象 チングルマ
イワカガミ シラネアオイ
ヒメサユリ ヒナウスユキソウ
右は飯豊連峰の朝焼け