登山者情報602号

【2002年01月20日/朴ノ木峠/井上邦彦調査】

ODD宅に泊まっているAXLから電話があり、目的の山を猿鼻山に決定する。AXLは自宅へ準備に向かう。同じくODD宅に泊まったUWSとPUSを迎えに行き、途中のコンビニで買出しをして、集合場所の新股に向かう。AXLと合流して準備をしている時、私がストックを忘れたことに気付く。AXLに頼みAXLの自宅からストックを持ってきてもらうことにし、私はAXLのストックを借りて、先に行くこととした。河原角の公民館前に車を置き、09:30(標高320m)、3人で出発する。いったんツチハゲ沢まで戻り、左岸の林道沿いに登る。一直線の足跡はキツネに違いない。蕨園は巨大なゲレンデと化しているが、途中には大きな亀裂が伸びている。朝日連峰が遠望できる。左手には掛摺山(滝ノ丸山)から猿鼻山に至る特異な景観が広がり、鞍部には飯豊山が頭を覗かせている。振り返ると河原角集落と茂松山が見える。ヤマドリの足跡が私達と並んで登っている。雪庇の下であろうが稜線であろうが自在にカモシカが動いている。10:14、530m峰まで登ると、ここから先は二次林となる。僅かに降り登り始める。ウサギ打ちであろうかカンジキの跡が続いている。傾斜が出てきたので、正面の急登を避け右手(東側)を斜登することにする。雪庇は左手(西側)に出ている。幸い斜面の雪は安定しており雪崩の心配はない。私のスキーはカービングのためエッジの効きが悪い、スキーアイゼンを付け、そのまま瘠せ尾根を巻く。11:15〜23横川と玉川の分水嶺640mで休憩する。ウサギの足跡がやけに多い。光のせいかブナ樹に付いた氷が逆光の中で神秘的に輝き、雪面も雲母状の雪板が一面に立ち、おとぎ話の中に迷い込んだような感覚になる。この先の急登も右から巻いて枝尾根から尾根上に出るが、心配したとおり雪庇の亀裂に落ち込んでしまう。12:09〜20広い尾根になった830m地点に、食料をデポして山頂を目指す。910mで大きな尾根を合せ、ブナ林を抜け雪庇の上を辿って、13:01〜30猿鼻山々頂に到着する。飯豊連峰の展望が素晴らしい。振り返ると、朝日連峰・蔵王連峰・吾妻連峰と広がる。山頂は雪庇こそ出ていないが、南側はほぼ垂直に切れ込んでいるので、慎重に場所を選んで記念撮影をする。山頂で私とAXLはシールを外して滑降の準備に掛かる。スキーに自信のないPUSはシールを付けたままゆっくりと降る。13:45〜15:05デポ地でうどんを煮たりカレーを作り日向ぼっこを決め込む。16:06蕨園頭を通過し、16:50車道に到着する。

眼下は河原角集落 後方は茂松山 ヤマドリの足跡
正面のピークが猿鼻山、丸山(左端)の右鞍部に飯豊山が見える
大朝日岳から以東岳に至る朝日連峰の稜線
快適に高度を稼ぐ 急登を避けて斜登する 最奥が猿鼻山
広大な尾根筋を行く PUSとUWS ブナ林を進む
県境に連なる枯松峰と大境山
幻想的な氷樹 山頂への分水嶺 ブナ林を登るUWSとPUS
AXLが山頂に立った 若干遅れてPUSも山頂に到着 朝日連峰を背景に4名で記念撮影
猿鼻山山頂から飯豊連峰を一望する