登山者情報660号

【2002年09月16日/オーインノ尾根/井上邦彦調査】

時折小雨の降る中、05:37加治川ダム駐車場を出発する。06:35-07:02新しくなった湯ノ平山荘に到着。屋根のある水場で食事とする。水洗トイレは節水タイプになっており、協力金箱がついている(100円)。小屋は以前のものと比べるとかなり小ぶりである。水場から登山道に取り付く。鉄梯子を2個登ると、鎖の急登が続く。やがて左のブナ林を横切って北股沢出合から伸びてきた主尾根に上がる。ここで梅花皮小屋のAXLと無線が繋がる。07:44登りきった所に鳥居峰の標識がある。884m峰と鳥居峰の標識がある場所は異なるので留意が必要である。エアリアマップも訂正しようと思う。08:32-37鞍部に下ると正面の尾根の踏み跡は閉鎖されており、右手の湿地に入る。下山時はこの湿地から沢に下りやすくなっているので留意が必要である。湿地を進むと、背よりも深く掘れた沢底を登って行く、途中で沢が二手に分かれるが、明瞭な右の沢を進む。平坦な尾根を進み、さらに登ると08:53「滝見場」と書かれた標識が松ノ木に取り付けられている。右下を覗き込むと飯豊川の不動滝が見える。数人の登山者とすれ違う。09:10左足首を痛め自力下山している登山者がいたので、ストックを貸し、そのまま登る。09:27「寅清水」の標識を過ぎ、09:48-10:25中峰に到着する。ここでラーメンを煮て周辺の地形を確認する。
大まかに説明すると、中峰とはピークではなく、尾根上にある平坦部である。中峰の標柱(倒れている)は登山道が十文字に交錯する。北股岳方向(北)に登れば、登山道の左に無人気象観測施設がある。東の踏み跡を辿り尾根を越えると水場になる。西にはコンクリートの床(かつての建物が撤去された跡)がある。湯ノ平方向(南)に下れば、88歩で道が分かれる。右手の草原に下っている踏み跡は残雪がある時に融雪水を入手するためのものである。左手が登山道であり尾根の側面に作られている。
10:53滝見場、11:10登り休息場所を過ぎる。先程すれ違った登山者がゆっくりと下山していた。両足首を痛めているとのことである。応急的に足首を固定し、彼の荷物を預かりダブルザックにして下山する。12:04鳥居峰通過(以下記録なし)。湯ノ平山荘まで下って彼と私の荷物を預かってもらい、人間を搬送できる装備のみザックに残して再び登る。湯ノ平山荘から鳥居峰まで30分ほどで登りかえし、お握りを頬張っていると彼が下山してきた。まだ自力歩行は可能である。サポートしながら急斜面を下る。
本人の強い希望で、本日中に下山することとした。湯ノ平山荘は衛星携帯電話を使用していた。連絡すると周藤さんがサポートに登ってくださるとのこと。また偶然ここで澤田さんとお会いした。
再びダブルザックにして、彼と二人で下る。北股川を越えた所で登ってきた周藤さんと会い、差し入れのパンを頬張り、荷物を担いでいただく。ここでヘッドランプを点け、のんびりと下山、19:30頃加治川ダム駐車場に到着。彼を周藤さんに託し、帰宅する。

鳥居峰からオーインノ尾根
鳥居峰の標識 北股岳を仰ぐ
ここから右の湿地に折れる 中峰手前から中峰
交差点から上(北)、アンテナが見える 交差点から東、水場への道が見える
交差点から南、登山道 中峰下部の草原との分岐
草原の踏み跡 草原分岐から観測施設