登山者情報676号

【2002年12月01日/祝瓶山/井上邦彦調査】

05:00起床、ガリガリに凍りついた窓を解かし、民宿ふもとを出発する。徳網を過ぎると雪道になるが轍がある。針生橋で轍がなくなる。橋を過ぎた坂でタイヤが滑って登れない。橋手前の待避所に車を停める。ヘッドランプを点け、05:46針生橋を出発する。雪は表面が固い最中雪である。カンジキを履いたり脱いだりを繰り返す。06:29駐車場通過、06:35荒川の水を汲んで大石橋を渡る。ウサギ・クマ・テン・リス・キネズミ・サル・カモシカの足跡が散乱している。気温は-2℃。前回転倒した小沢(大石沢)は長靴で慎重に渡る。06:42-57杣小屋でプラスチックブーツに履き替え、長靴をデポする。
07:15-18祝瓶山分岐(460m)でカッターシャツと軍手を脱ぐ。尾根に取り付くと、カモシカの足跡が続き、一面にサルの足跡が乱れている。小さな足跡も多い、群れなのだろう。07:39-53休憩、大朝日岳が青空に輝いている。水場の分岐には「鈴出(スズイデ)の水」と書かれた大きな標識がキタゴヨウマツに付けられていた。カンジキを脱いで雪の殆どない尾根を上り詰めると08:21、目の前にイチノトへ続く尾根が広がる。1,360m峰右の太陽が眩しい。ここから右に曲がり、08:29大きな尾根と合流(780m)した所でカンジキを履く。左手の主稜に見とれながら、08:47-09:07ピーク(817m)で休憩を取る。無線でMDEが追いかけてきていることを確認している。のんびりとする。いったんブノグラノタルミまで下り、ひたすら登る。
920m付近から雪が硬くなり、09:48(980m)からはカンジキの爪で登るようになる。10:04視界が開け、イチノトの岩峰が見えた。小さな雪庇があり、上部の木々は霧氷がついている。無線機からUKXの声が聞こえた。朴ノ木峠の展望台にいるが、雲の中で視界がないとのこと。なる程、小国盆地は雲海の中だ。10:09-28小ピーク(1,080m)で休憩していると、MDEが追い着いて来た。再び最中雪となる。少々疲れたのでトップを交代してもらい、10:53イチノトに到着する。雪庇は思ったほどは発達していない。ウサギ達が今朝、駆け回った跡が縦横についている。この上は新雪となり、次第にカンジキにまとわり着いてくる。シャリバテ状態となり、11:02-09食事をとる。1,360m峰から三角形の山頂を目指す。直下は左の状態が悪そうなので、若干右から巻くようにして、11:55-12:17祝瓶山々頂(1,417m)に到着する。気温は0℃、僅かに風が出てきた。標識の頭だけが辛うじて露出していた。缶ビールで乾杯。食事をして、下山する。12:46イチノト、12:57(1,068m峰)、13:30-41(817m峰)休憩。13:53尾根分岐(780m)、14:06水場を通過する。眼下に広がるブナ林は芽吹き時のように赤い。よく見ると、枯葉が落葉していないので、そのように感じるのだ。14:22祝瓶山分岐を通過し、大石橋手前で再びクマの足跡を見る。15:20針生橋に到着する。
久しぶりの山行、MDEに言わせると、50歳を過ぎれば毎週登っていないと体力が落ちるとのことであった

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