登山者情報682号

【2003年02月11日/冬の樽口峠紹介/木内茂雄調査】

東北随一の景観と言われる樽口峠より見る飯豊連峰は誠に素晴らしい。“百聞一見にひかず”で晴れた時に見渡す景色にはもの凄く圧倒される。無雪期もさることながら積雪期もまた格別である。そして、夏にはワラビ園と観光客の駐車場になっている所は雪に埋まり、強風の吹雪より描かれた、自然の美“雪紋”が運がよければ見られる。今回、それを見に再びカンジキを履いた。登り40分、下り20分と気軽に行って来れるので紹介します。
小国より国道113号線を新潟方面に走り10分も行くと東芝セラミックス/赤芝発電所の手前に道路標識が有り長者原、梅花皮荘方面に右折れで曲がるが、今来た国道の下を潜り結局は国道から左に行くことになる。道なりに20分もすると長者原になるが大きく左カ−ブした時、左に小玉川小中学校が有り、そのグランド沿いに左折する。道なりに7分も行くと泡ノ湯温泉に着く。此処に車を止めさせてもらうか、少し手前に雪が無ければ左に樽口峠に登る道が有るが(今は完全に雪に埋まっているので、)この辺り適当に除雪の邪魔にならないように1.2台は止められる。
さて此処でカンジキを履き道路左側の雪の壁を苦労して突破する。夏の車道は峠に向かって右から大きく左に迂回してからジグザグで登っている。しかし、冬は雪があるから直線で登って行ける。とは言っても雪の下は茅、ワラビ、雑草の枯れ草なので、急斜面は雪崩の心配も有るので、出だしから左に沢が有るのでこの左(即ち上から見て右岸)の雑木林の尾根を登る方が無難である。やがて、雑木も無くなり雪だけの斜面になるが、あくまでも尾根状の所を選んで登っていくと、ワラビ園の管理小屋に着く、ここが当初の目的地であるが、此処から、飯豊連峰を見渡せるが飯豊本山は一寸しか見えない。
上を見上げると頂きがあるので、更に約25分頑張れば“本当の飯豊連峰”が見られる。何れにしろ霧や吹雪の時は登っても意味が無いし初めての人は間違え易いのでやめた方がよい。帰路も勿論、雪崩を避け尾根筋を選んで降りることが肝要である。
さて、今回晴れ間をねらって登ったが連峰の頭には雲があり見られず、期待の“雪紋”も以前と雪の状態と違い皆無であった。やむを得ないので1994年1月に5回挑戦して撮った写真を載せますので参考にして下さい。
以上

峠にて、右杁差岳 峠下にて、中央石転ビ沢
左から烏帽子岳・梅花皮岳・北股岳・梶川峰・地神山
峠より、枯松山
峠にて、雪紋 峠近くにて、木の陰と枯松山