登山者情報702号(投稿)

【2003年05月03-04日/大日杉〜飯豊山/米澤豊調査】

 いつも登山者情報を読むのが楽しみです。過去の情報を調べて計画できるのもありがたいです。井上さんはじめ、関係者の皆様のご活躍には感謝しております。皆様がくれぐれも安全にと祈念しています。5/3-4で出かけましたので、状況をお知らせします。コースタイムはのろいので、省きます。
 GWに飯豊に立ちたい、という希望は学生時代からのものだが、仕事の都合と埼玉−飯豊間の距離、GWの天候の関係からこれまでかなわなかった。しかし、今年は天気予報が自信を持って晴れが続くというので、この登山者情報532号、621号を参考に大日杉−飯豊本山の計画を立てた。
 5/2(金)午前中に埼玉を発ち、喜多方経由で快晴に映える真っ白な飯豊の主脈を見ながら白川オートキャンプ場を過ぎ2〜3km先の道路左にある公園駐車場に入る。ここはきれいなトイレと水、屋根付のベンチがあって車内泊には都合がよい。
 5/3(土)は起きてすぐ25分の運転で大日杉の駐車場に到着。支度をして小屋の軒下にある登山者カードに記入して出発。ルートは小屋前から雪の下で、先行者のトレースを追いながら斜め左に進んでザンゲ坂にかかる。ここで先行者のトレースがザンゲ坂の右に入ったのにつられてひどい藪こぎを強いられ、時間と体力を消耗してしまう。やはり、間違いに気づいたら引き返すべきだと反省。ザンゲ坂は上部の数mで鎖が出ている。
 ザンゲ坂の上からはしばし夏道が出ているが、御田近くから完全に雪上となる。地蔵岳の登りは雪が一部切れていてかなり右に回り込まないと頂上には到達できない。一部の先行者は頂上を経由して行ったようだが、後続は中腹をトラバース、私も含めほとんどがそうしたものの、地蔵岳から張り出した雪庇が落ちそうだし斜度もあって安全ではない。注意しつつ早く通過するのみである。
 地蔵岳を過ぎると一部夏道が出ることもあるが大雪原を行く。この日は快晴で風もなく、暑い。御坪付近だけは夏道が完全に出ている。一面の大雪原を御沢に降りてから切合小屋へ続く雪稜にとりつき、途中からブッシュを避け右寄りを進んで切合小屋に到着した。この日の宿泊は小屋に15人前後とテントが2張で数人。トイレは2つ使えた。なお、御坪と目洗い清水にもゆっくり出発した5人パーティーがそれぞれ幕営したようである。また、本山小屋と御西小屋も各10人弱と少なかったようで、今年のGWの曜日が悪く小型連休になった影響だろう。夜半から風が強くなったが、月齢2.0のため天の川まできれいに見えるすばらしい星空だった。
 5/4(日)は本山往復へ。快晴だが風が強く、朝で雪が硬いために用心のため草履塚までアイゼンをつけた。草履塚から飯豊本山頂上直前まで完全に夏道が続く。本山小屋はトイレの1つが蝶番がはずれて雪が吹き込み使用できない。もう一つは施錠されている。
 大日岳まで足を伸ばした登山者も数人おり、その方々の話では最後の斜面も好天で雪が軟らかく、ピッケルだけで行けるとのことだが、私は下山を急ぐため本山から切合小屋に戻り、雪のあるときの快適な下山を満喫、うっかりその勢いで御田で尾根が分岐し、左に折れなければならないところ、雪のためにそのまま直進しそうになった。
 auの携帯を持参しダマシ地蔵・切合小屋で使ったところそれぞれ途中1〜2度切れてしまうものの十分通話できた。一昨年秋より通じやすくなったように感じた。
 この時期、川入からの入山は剣ヶ峰が雪の状態次第でいやな場合がある。その点、大日杉からのほうが心配が少なく、今回出会った登山者は大日杉からの入山が多いように感じた。
大日杉小屋周辺の状況 ダマシ地蔵から本山方向、
右の地蔵岳は右に回り込むかトラバース
御沢から切合小屋への尾根の取り付き 草履塚手前から切合小屋方向
草履塚から見た主稜線 本山のトイレの状況
本山から見た大日岳 本山から見た北股岳