登山者情報712号

【2003年06月07日/石転ビ沢〜梶川尾根/井上邦彦調査】

 同行予定者が体調を崩し、ECBと二人で登ることになった。前日の夕方、小国町民体育館のボードでフリクラの基礎練習を行う。翌早朝に天狗平に向った。登山道に入ると、オオバユキザサ・タムシバが咲いている。地竹沢から雪渓に出るが、本流は穴が開いているので、すぐに地竹原の夏道に上がる。近大慰霊碑の脇を通ると、サンカヨウ・キクザキイチリンソウ・ニリンソウ・オオバキスミレが咲いている。梶川出合を過ぎると、本流の穴が大きくなっている。左岸の大岩の岸寄りは雪の状態が良くない、大岩の左脇を恐る恐る通過する。
 石転ビノ出合で始めての休憩を取る。当てにしていた水場が涸れていたので、水梨の食事となった。ホン石転ビ沢にはたっぷりと雪渓が残っている。左岸の水場で喉を潤す。LFDと無線が通じる。今日は沖庭小学校の引率で石転ビノ出合往復とのこと、雪渓の状況を送る。この付近から傾斜が増してくる。雪崩跡の凹凸とゴミを利用して登る。
 北股沢出合雪原の尾根末端で休憩、ECBがアイゼンを着用する。中ノ島(草付き)が露出している。
草付キノ台地下部の岩が大きく露出している。トレースが残っていたのでキックステップも殆どなく登る。ここで今朝三条市から来たという2名に追い越される。下を覗くと登山者がどんどん増えてきている。
 治二清水を汲みに行くと水が出ていない。さらに20m程進むと、ホースの末端から勢い良く水が出ていたが、これは水洗トイレ用である。旧源泉の貯水槽が空になっていたので、新源泉を確認。貯水箱から伸びるホースのパッキンが機能していない。管理棟に戻り修理用具を持って再び新源泉、掃除と応急処置をして、治二清水の水を確保した。
 食事をして、北股岳に登る、途中には雪が残っているのでピッケルを抜く。新潟大学の2名が地質調査をしていた。山頂で展望を楽しむ。亮平ノ池と天狗岳の間には残雪が多く残っていた。
【以下記録帳より】
1,720m-1,750m中ノ島、1,810m-岩、1,875m小屋-ハタザオ・シラネアオイ・ミヤマキンバイ・ハクサンイチゲ・オヤマノエンドウ・カタバミ・ハクサンコザクラ、1,960m-2,015m雪、北股岳(2,025m)、ミツバオウレン・ミネザクラ・イワカガミ、門内小屋、カラシナ・ハタザオ・シラネアオイ、扇ノ地紙1,889m広場は雪で覆われ標識は露出していない、1,850mに融雪水、ショウジョウバカマ・バイカオウレン・ミツバオウレン、1,820m-1,800m雪、ケルンで食事、ハクサンイチデとミヤマキンバイが終わりかけ、イワカガミ・シラネアオイ、鞍部に雪、ミツバオウレン・ムシカリ・シキミ?・イワイチョウ、梶川峰、三角点(1,692m)、1,650m-1,600m雪、ショウジョウバカマ・ムシカリ・ノウゴウイチゴ、1,455m-1,460m雪、五郎清水は雪に覆われ標識は露出していないテント1張分のスペース、1,370m-1,355m雪、カタクリ・オオバキスミレ・キクザキイチリンソウ・ムシカリ・シラネアオイ、1,310m-1,300m雪、1,255m-1,170m雪、タムシバ・オオイワカガミ、1、150m細く雪、マンサク・イワウチワ・ムラサキヤシオ、滝見場1,145mは雪で展望地のみ夏道、ヤマツツジ、除木始まる、オオイワカガミ、1,020m除木、湯沢峰1,021m、ガクウラジロヨウラク・サラサドウダン、860窪地に雪。
【通過時刻】
天狗平04:10→砂防ダム04:35→うまい水04:53→地竹沢05:04→梶川出合05:18→05:40石転ビノ出合05:59→06:39ホン石転ビ沢出合06:45→07:15北股沢出合07:31→08:03梅花皮小屋09:12→09:33北股岳09:38→門内小屋10:12→扇ノ地紙10:30→10:49ケルン10:53→梶川峰11:02→11:25五郎清水11:32→滝見場11:49→12:34湯沢峰12:34→13:40天狗平

地竹原で雪渓に上がる 梶川
穴が開きルート選択に迷う 石転ビ沢全景
石転ビノ出合下流の大岩も出てきた
石転ビノ出合にて
ホン石転ビ沢対岸から上部を仰ぐ 石転ビ沢を登るECB
ホン石転ビ沢
黙々と登るECB 石転ビノ出合を見下ろす
北股沢出合
北股沢出合から中ノ島 今にも滑り出しそうな岩
梅花皮小屋に到着 ハクサンイチゲと梅花皮小屋
水源から北股岳 大日岳を望む
石転ビ沢最上部
石転ビ沢を見下ろす 亮平ノ池〜御西岳
北股岳から南の主稜
北股岳山頂にて ECBと筆者
北股岳から北の主稜
ハクサンイチゲと二ツ峰 ミヤマキンバイと二ツ峰
ギルダ原にて
北股岳を振り返る
門内小屋 扇ノ地紙
扇ノ地紙から梶川尾根
地神山と丸森尾根
ミネザクラ ケルンを目指す
梶川峰にて タムシバに包まれて
石転ビ沢遠望 梶川峰を振り返る
至る所に倒木が道を塞ぐ 鋸で道整備
ECBが倒木を片付ける サラサドウダン
湯沢峰からダイグラ尾根遠望
ヤマツツジ 今年始めてのヒメサユリ