登山者情報747号

【2003年09月06日/大日杉〜牛ケ岩山/井上邦彦調査】

小国山岳会新人対象岩場研修会の予定が、雨の音とPWDからの電話で狂わされた。来週の新人戦偵察に行くという息子を大日杉小屋まで送る。小屋番の織田さんから、常駐管理は今日で終わり、今後は週末だけ管理人が入ると聞く。
息子達のパーティが打ち合わせをしている間、10:36一足先に五段山を目指して歩き始める。大日沢の橋を渡り、左手に大日杉小屋を見て真っ直ぐに車道を進むと、程なく左手に「五段山」の標識がある。ここから白川に降り、V字型の吊り橋を渡る。白川は濁流が渦巻いている。対岸の河岸段丘に上がると杉林になる。右手に進むと、車道跡に出る。以前は、大日杉小屋前の車道から橋を経て右岸に渡ることができたが、その痕跡である。標識のある水場で水筒を満たし、さらに進むと沢の手前の標識から左の尾根に取り付く。滑る急登の次は杉林を左に斜上して尾根上に出る。まもなく杉林は終わり、ナラやブナが出てくる。右手に三国岳が見える筈だが、雲に覆われている。高度を増すにつれて岳谷方面の展望が開け始める。
11:34-50コブ山越えた展望地で休憩、ブナの間からの景観が良い筈なのだが、今日はあいにくである。ここでカッパの下と菅笠を脱ぎ、お握りを頬張る。
最後の急登を詰め、山頂の右を巻くと左に踏み跡がある。草の斜面を登ると、12:12主稜分岐に着く。息子達はまだ着きそうもないので、地蔵山方面に行ってみることとした。12:20鞍部の右に刈り払った踏み跡があり、標識はない。多分水場だろうと見当をつけて下ってみる。きちんと刈り払われている。1分20秒で崩壊地から水が湧いている。水量は充分。登り1分55秒で登山道に戻る。登り返すと、右手潅木の中に池があり、ここから先はV字状の窪地を進む。石楠花の葉を観察するとハクサンシャクナゲである。登山道の真ん中にミズバショウが陣取っていた。全体として登山道の刈り払いは丁寧であるが、湿地状になっている所があり靴が汚れる。
12:47湿地にある菱形看板「牛ケ岩山」から戻ることとする。湿地にはキンコウカ・イワショウブが咲いていた。本山小屋のZWWや小林さんは常駐を終えて明日下山するとのこと。三国小屋はまだ解体されていないとの情報を得る。GZKから気象情報を頂く。
13:07-24稜線分岐まで戻り、来週の偵察に来ていた方々や、米工山岳部と合流する。暫くすると長井高校山岳部も地蔵山から下山してきた。談笑して、先に下った息子達を追いかける。彼らは滑る登山道を物ともせずに走って下るので、追い着くのに一苦労する。14:06水場で顔を洗い、吊橋を渡って14:20大日杉小屋に到着する。
PS
【谷地平登山口の表記】2003年08月02日 コンクリート柱に「飯豊山五枚沢登山口」喜多方地区山岳遭難対策協議会の真新しい標柱を見ました。古いものは落下しています。ここから五段山までの刈り払いは完璧、崩壊も全くありません。(正木勲さん)

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