登山者情報820号

【2004年06月13日/御神楽岳/木内茂雄調査】

御神楽岳(ミカグラダケ)蝉ケ平コ−ス〜室谷コ−ス   新潟県上川村
タイム 蝉ケ平コ−ス登山口5:57〜6:12水場〜6:14鉱山跡〜6:58湯沢出合〜8:20馬ノ背上〜8:55覚道の頭からの尾根に合流〜9:00高頭(コウツムリ)9:24〜10:11湯沢の頭〜11:16雨乞峰〜11:25御神楽岳11:45〜雨乞峰〜12:19大森〜12:41沢(登り最後の水場)〜13:18沢〜13:38室谷ル−ト登山口

車道終点から左の広谷川沿いになだらかな道を進む、昔は鉱山まで車が通れたような、名残があるが、今は細い山道である。鉱山跡手前で枝沢を渡り少し登ると左真っ直ぐに行き易いが小石で止まれの印有るので右の藪の中に入って行く、もう少し、刈り払いしてあると判り易い。
鉱山跡に慰霊碑が二つ有り、そばに標識が地面に置かれてあった。ここから暫く進むとヒメサユリが数本あった。15分も行くと、左の広谷川はかなり深い谷となり、右からの枝沢がスラブ状で滑りやすい、そして、直ぐ左下は滝になっていて緊張する場所だ。ロ−プが張って無いとかなり慎重にならざるを得ない。
道は湯沢出合まで相変わらずゆるやかな山道だ。出合から右に曲がり、急傾斜になると三点確保が必要な岩場になってきた。左向こうには湯沢の頭に向かって大岸壁が立ちはだかっている。随所に鎖が張られているが、特に使わなくて登れる、しかし、少しの岩場技術は必要だ。
高度をドンドン稼ぐので気分が良く、時々ヒメサユリが挨拶をしてくれるので楽しい登りだ。
一箇所馬ノ背になっていて、立って歩いて行けない、ほんの数メ−タ−だが両足で跨いで、尻をずらして進まなければならない。ヒメサユリは点点とあり、少し白っぽいウコンウツギも所々で満開だ、タカネニガナ、シモツケソウらしい葉も見つける。急登の岩場も終わり草付の斜面を登るようになると時々色鮮やかなヒメサユリに感動するし、足元には小さなヤマトキソウが数本咲いていて、カメラを操作させてくれる。
覚道の頭からくる尾根に合流すると杉、五葉松、ベニサラサドウダン、楢系の木々の中を行くようになり、暫くの間は樹林帯で夏でも日よけになる。
高頭(コウツムリ)で湯沢出合まで一気に落ち込んでいる高度感ある谷を見下ろしながら辺りの景観を楽しむ。
途中、ヤマツツジ、ヤマボウシ、コメツツジ、ウラジロヨウラクの花と、シャクナゲの木を見る。湯沢の頭に立つと名前が判らないが会津側の峰峯が霞んだ中に数多く見え、飯豊連峰を見たかったが雲の中であった。尾根は左右が切れ落ちた痩せ尾根だがヒメサユリと木々があり、雨露があれば直ぐに濡れてしまう。
一度右側の斜面を巻く時、コバイケイソウが咲いていた。そのほか雨乞峰までイワカガミ、チゴユリ、ゴゼンタチバナ、ナナカマドが咲いていた。
雨乞峰で室谷コ−スが右から合流してきている。ゆるやかな登りが10分ほどで御神楽岳山頂に着く。ビ−ルを飲みながら暫く休憩していると雨が降ってきたので早々に下山する。
(天気予報は曇り後晴れだったのに)
雨乞峰まで戻り、そこから左室谷コ−スに下る。泥んこ道で滑り易いが蝉ケ平コ−スみたいに藪でないので、歩き易い。シャクナゲ通りの看板が有ったがあまり見かけなかった。
この辺りでヒメサユリとチゴユリを見ただけと、途中、ユキザサ、下の方に下ってからコブシ、ムラサキヤシオ、ウワミズザクラ、程度の花しかなく、花を楽しみにしている私にとっては単純な下りだ。初心者コ−スと有るが急傾斜は無く登り易いだろうが遠望がきかないので物足りない。また、蝉ケ平コ−スを下りにとるには十分な経験者に勧めたい。

イワカガミ ウコンウツギ
ウラジロヨウラクと御神楽岳 ウワズミザクラ
ゴゼンタチバナ コメツツジ
チゴユリ ナナカマド
ヒメサユリと山伏ノ頭 ヒメサユリと御神楽岳
ヒメサユリ ヤマトキソウ
ユキザサ 栄太郎新道の馬ノ背
湯沢と山伏尾根の岸壁