登山者情報851号

【2004年08月28日/権内尾根〜縦走〜小白布/井上邦彦調査】

00:23東俣林道終点を出発、第1橋を渡る。メンバーはKZMと2人、ヘッドライトを点けて黙々と歩く。00:44東俣第2橋を通過し、00:55尾根上に出る。風が周囲の樹々を激しく揺さぶる。稜線の行動が心配される。01:17雨量計基台を過ぎ、01:41カモス頭で主尾根となる。01:42-55休憩を取りお握りを一口頬張る。
02:21権内ノ峰、02:49千本峰を通過する。03:06-13食事を取る。新潟の夜景に比べて山形側の光は殆んどない。心配した風はそよ風程度で歩くのにちょうど良い。尾根に取り付いた頃に出ていた月は沈み、微かに薄い雲はあるが、ぶち抜いたような満天の星空である。03:44-50前杁差岳で食事を取る。ここから高山帯となる。04:10長者平の湿原を通過する。04:17-23杁差岳山頂で食事を取っていると、空が色づき始めた。小屋に顔を出すと登山者が2名ほど居た。少しずつ明るくなって行く。ウメバチソウの多さに驚く。登山道は刈り払いされていなので、朝露でズボンがびしょ濡れになる。タカネマツムシソウ(終)・ハクサントリカブト・トモエシオガマ(盛)・ミヤマアキノキリンソウ・ハクサンボウフウ・コゴメグサ・ハクサンフウロが咲いている。
04:49-57鉾立峰で休憩、空は真黒から青空に変わり、地上に近い雲の帯が紅色に染まる。先程までなかった筈なのに、いつの間にか山形県側は一面の雲海に覆われている。ライトを消すと登山道が草で覆われているため足元が見えないので、ライトを点けたまま歩く。タカネナデシコが咲いている。下るにつれて明るさが増し、05:12日の出を迎える、暫し見学。
05:30大石山分岐を通過する。春の花であるハクサンイチゲが結構咲いている。他にはイワインチン・タカネマツムシソウ・ハクサンフウロ・ゴゴメグサ(盛)・ウメバチソウも見かける。
05:56-06頼母木小屋で、食事を取り、水を補給する。中では登山者が出発の準備をしていた。確認するとやはりトイレは鍵が閉まっていた。おそらく門内小屋もそうだろう。先程杁差小屋に泊まっていた登山者の1人が追いついてきた。今日は大日岳を往復し御西小屋に泊まる予定とのことである。
06:21頼母木山、06:40地神北峰を通過する。イイデリンドウは既に終わっている。06:52地神山を通過する。この辺りから登山者とすれ違い始める。07:17扇ノ地紙、07:33門内小屋を通過する。ハクサントリカブトがやたらと多い。
07:36-43門内岳山頂で食事を取る。下に赤い建物が見える。方角から推測するに胎内ヒュッテ辺りである。改築の計画を聞いているが、完成したのだろうか。一度確認に行かなければならないだろう。
08:27-29北股岳山頂で軽く休憩、下るとOTJがGZKと無線交信をしていた。08:42-18梅花皮小屋で缶ビールの歓迎を受ける。1本で終わらないのが悪い癖である。コゴメグサ(盛)・タカネマツムシソウ(終)・ミヤマアキノキリンソウ・ニンジン・ウメバチソウ・ハクサンフウロ・ハクサントリカブト(盛)・ヤマハハコ等が咲いている。
09:44梅花皮岳、10:02烏帽子岳を通過する。烏帽子岳山頂から見ると、大日岳山頂と飯豊山々頂の間から雲が滝のように流れており、天狗岳から北は快晴である。
亮平ノ池へ下る斜面のトリカブトは素晴しい群落となっている。他にはクルマバナ・ハクサンボウフウ・ミヤマキンポウゲ・ニッコウキスゲ(1株)等も咲いているが、いちいち記録を取るのが面倒になってきた。10:27亮平ノ池を通過、ミヤマコウゾリナ・モミジカラマツ・オヤマリンドウも咲いている。10:36-49食事を取り、10:58御手洗ノ池を通過し、11:44天狗岳でガスの中に入る。御西岳に登る登山道の荒廃も酷くなっている。何らかの手当が必要だろう。道脇のイワイチョウが黄葉を始めている。
ガスの中、11:58御西小屋に到着する。管理人は既に下山して無人である。小屋の周りを一周してみる。あちこちの傷みが激しい。来年度改築の予定に期待する。草原は色づき始めている。草月平のお花畑は寂しくなっている。12:26玄山道分岐を通過する。12:38駒形山々頂の標柱は風雪で削られ文字は見えない。稜線はコゴメグサに覆われている。
12:54飯豊山々頂もそこそこに小屋へ向かう。13:07-14:19本山小屋の脇に仮設トイレが2穴設置されていた。使用する人は500ccの水を持参することになっている。EHJの歓迎を受け、ここでもビールで喉を潤す。そうこうしている間に、本日の管理人として藤川さんと福島さんが登ってきた。それを理由に休憩時間を延ばす。
腹も膨れたので再び歩き出す。外ではトイレ工事が行われていた。キャンプ地である一ノ王子に作業員用のプレハブが建てられていた。
御前坂を下り、15:00草履塚を通過する。下り途中の水場には清水が湧いていた。15:19切合小屋で佐藤さんと長谷川さんに挨拶する。二人は明後日下山するとのこと。本山小屋のEHJは5日梅花皮小屋に移動し、6日に下山する。以後は梅花皮小屋も無人となる。
15:50七森を通過する。16:12-22三国小屋で確認する。3箇所のドアはいずれも取手が付けられていた。これで安心して宿泊できる。
剣ヶ峰の岩場を下り、鞍部から登り返すと矢印入りの新しい標識が下がっていた。標柱の位置が分岐とずれているの心配していたが、これまで安心である。トラバースを終えると、長く平坦な尾根部を進む。
17:08横峰手前の分岐から右手に折れて、ぐんぐんと下る。水場を過ぎ、右下に数台の車が止まっている駐車場が見えた。立派なブナから杉が出てくると登山道は右に曲がり、幾つかの沢を越えて、17:57小白布駐車場に着く。QKGが車のクーラーボックスから冷たい缶ビールを出してくれた。あとは、QKGの車で民宿村杉荘に直行し、今回山行の無事を祝って乾杯!

今回のコース

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