登山者情報852号

【2004年09月04日/大日杉〜五段山〜地蔵山〜谷地平/井上邦彦調査】

大日杉小屋の登山者カード記載所が吹き飛ばされて沢に残骸が散らばっていた(この残骸は帰宅時には片付けられていた)。小屋に上がると、飯豊山岳会と川西山の会の懐かしいメンバーがずらりと揃っていた。昨夜は8月末で管理人を終了する織田君の慰労会だったとのこと。これからは週末に彼らが交替で管理人となる。コーヒーをご馳走になりながら、山田長之助さんの昔話に花が咲いた。
06:36大日杉小屋を出発する。小屋前の車道を進むと「五段山」の標識があり、ここから左の歩道に入り河床に下る。吊橋には足場板が敷かれ、難なく渡る。段丘に上がると杉林になる。一段下がると昔の車道に出る。水場を過ぎ、沢の手前にある標識から左に登る。付近は水が流れていた。尾根を登り杉林の中を左に斜上し主尾根に出るとブナとナラの林になる。
07:17-26三国から本山までの展望地で食事を取りながら梅花皮小屋OTJと交信する。ホツツジが咲いていた。まだ新しい倒木が3箇所登山道を塞いでいた。07:47こぶ山に標識はない。僅かに下ると展望地であるが、付近のブナも台風の枝折れ跡が生々しい。更に数箇所倒木を越える。正面に岩があり右に巻くとロープが下がっている。登山道を覆うような天井ブナはまだ健在だ。急坂を登り終えて緩やかに下り僅か登る。左から進み、08:19-30五段山分岐に到着する。分岐には標柱と菱形標識があった。
08:37地蔵山を目指して下りきったブナ林の鞍部直前、右手に水場へ下る道が刈り払われていた。深く掘れた登山道を抜け、周囲の樹々が低くなり、右手にイワショウブの咲く湿原を見る。以前、ここには牛ヶ岩山と書かれた菱形の標識が置かれていたがない。さらに進み、08:58ピークに2枚、菱形、「五枚山」と「牛ヶ岩山」と書かれた2枚の菱形標識が並べて置かれてあった。誰かが移動したと思われる。ピークからは正面に本山が見えた。ピークのすぐ先の湿原からは本山から三国岳に至る主稜線が一望できた。09:02-07食事とする。
09:22登山道脇に「御前山」と書かれた菱形標識が置かれていた。ここからひと登りして、09:36地蔵山々頂に到着する。そのまま広場に下りる。地蔵小屋跡へ向かう登山道はやや荒れている感じだ。09:41トラバース道との分岐から戻る。
09:47-10:24地蔵尊と小池のある地蔵山々頂で大休止、スギワカイ入りのラーメンを煮て缶ビールを飲む。無線からは梶川尾根を登っているGZKや本山小屋のEHJ、自宅にいるODDの声が聞こえるが、梅花皮小屋のOTJとは通じない。
ミヤマアキノキリンソウの咲く道を戻る。10:35御前山を通過し、10:52菱形標識2枚のピークを過ぎ、11:12-21分岐から水場に下る。源頭がずり落ちた沢で水量もある。ここで水筒を満たす。水場まで下り1分40秒、上り3分であった。11;28五段山分岐を通過し谷地平を目指す。広く刈り払われたブナの尾根を下る。
11:55川入切合を通過する。「岳谷ブドウ沢口」と書かれた標柱が立っていた。ここから北に下る。12:00小沢を通過し、12:11-17飯豊トンネルの入口に着く。車が1台止まっていた。惣兵衛からここまでは6.6km、全線が舗装されている。トンネル入口には侵入できないようにバリケードが設けられている。惣兵衛から来るとトンネル手前に左に下る砂利道がある。すぐ先でロープが張られ、進入禁止の標識がある。ここから谷地平登山口までは車道の何箇所か路肩欠損があり、土砂が道路を塞いでいる所もある。歩く分には問題はないが、車は不可能ではないが4輪駆動車で慎重な運転が要求される。
ともあれ、トンネルから登り返す。トンネルの右側から沢が入っているので沢の左岸を進む。草が出てきて嫌らしい。すぐに沢が二手に分かれる。右の沢(水汲み可)を渡ると「川入切合登口」と書かれた標柱が立っている。尾根に取り付くと快適な登山道になる。ここから川入切合までブナ林の中である。尾根が急になり始めるとジグザグ道になる。さらに尾根上を進み、急になると再びジグザグとなる。12:31-42空腹を覚えたので食事とする。まもなく登山道は左の斜面を斜上する。ブナの樹間に月夜岳方面が見える。水の音がして足元が狭くなると、12:48小沢(水汲み可)を横切る。すぐ先に小沢状が2箇所あり、僅かの水が流れていた。12:52川入切合を通過する。
ひと登りすると平坦なブナ尾根が続く。このコースと大熊尾根コースを結んでこそ、飯豊の雄大さが実感できるような気がする。13:16ブナの根本に文字の消えた菱形標識がある。月夜岳である。13:21-35休憩を取り、13:40車道に出る。ここには「飯豊山五枚沢登山口」と書かれた標柱と登山者カード箱が設置されていた。

ルート全体図
水場と五段山分岐
川入切合コース(樹林帯のため一部ログが飛んでいる)

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