登山者情報874号

【2004年11月23日/枯松山/井上邦彦調査】

東俣林道終点で水を汲み、高度計を280mにセットし、06:50橋を渡る。尾根末端の平坦なブナ林を進む。月夜平の右手に仲良しブナ?。ひと登りし松尾根を辿り、07:01標高370m正面に細い紐が1本張られている。権内尾根に至る登山道はここから右手に下るのだが、今回はこの尾根を忠実に詰め、枯松山を目指す予定である。
かなり以前になるが、この尾根を途中まで登ったことがある。その年はブナの実が豊作で、ブナ林の林床にブナの実が固まった状態の熊の糞を多数見た記憶がある。
710mの小峰を越えた所でシャツを脱ぐ。鉈目は新しく結構人が入っているものと思われる。07:19標高450m峰で東俣川の展望が開ける。熊狩りをする時の見晴らし場であろう。
7:40標高640m松の尾根からブナ林の広い尾根に変わる。四方に枝を広げたブナの巨樹が立っている。07:44小峰を過ぎる。
07:54標高740m尾根が右に曲がる。この辺りから道がやや荒れてくる。07:55-06大境山を眺めながら食事を取る。タムシバの芽が産毛に包まれて春の準備をしていた。
08:15標高800mこのあたりから道が微かな踏み跡程度となる。雲が薄くなり梶川峰が見えたが、光の関係で写せない。新雪を被った杁差岳の眺めが良い。三吉峰は何処であるか特定できないまま登る。08:31標高920m道は荒れているが充分歩ける。所々に赤布がつけられている。
930m海が見える。カモシカの足跡がある砂礫地のすぐ上は潅木が上から被さっている。観察すると左から巻く踏み跡があった。藪にボロボロの銀マットが捨てられていた。945mで踏み跡道が良くなる。970mで正面に枯松山が聳え、道はなくなる。今年3月山行(793号)の記憶が甦り、左から県境尾根が近づいてくる。
09:00標高1,085m県境に出る。踏み跡があるのかないのか分からないが、高みを目指して行くと松かと見間違えた大きなイヌツゲが生えていた。ここで県境尾根から外れて右に若干進み、09:07-42標高1,110m(正確には1,119.5m)枯松山々頂の三角点に到着した。
早速ストーブを出してラーメンを煮る。見回すと正面には杁差岳、梶川峰、西俣ノ峰が見えた。北側には大境山や朝日連峰、足元には小玉川集落。天婦羅ラーメンを肴に冷たいビールで喉を潤す。
下山は油断をするとルートが分からなくなる。時折GPSで間違えていないことを確認しながら下る。10:55-11:00休憩、11:11登山道に出る。ご夫婦らしい散策者とすれ違い、11:23林道終点に到着した。

今回のコース

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