登山者情報886号

【2005年02月19日/経塚山/井上邦彦調査】

前夜の救助訓練打ち合わせ後の飲酒で08:00に起床。荷物を適当に車に載せ、10:00温泉健康ゆ〜ゆ駐車場に集合する。メンバーはPWD・QVH・GPN・UWSと私の5人である。
10:22装備を整え駐車場から歩き始め、10:28八木沢橋右岸から雪に上がり輪カンジキを履く。ここは夏であれば遊歩道がある。先行するPWDはさっさと登って行ったらしく姿が見えない。一人だけスキーを履いたQVHも悠然と登っていく。私は一歩一歩膝の状態を確かめながらゆっくりとPWDのトレースを辿る。前日の雨で雪質は湿っており、殆ど潜らない。鎮魂碑と上杉神社のある県社山から見下ろすと、UWSが車の脇でまだ準備中であった。赤松の林を越えて、朴ノ木峠に向かう車道を横切るが、車道脇に大部分が埋もれた「経塚山登山口」の標柱が頭を見せていた。
最初は平坦だが程なく尾根に取り付く。待っていてくれたPWD・QVH・GPSと合流し、順調に高度を稼ぐ。傾斜が緩んだ所で町を見下ろしているとUWSが追いついてきた。急登を終えると、1箇所だけ雪のない場所がある。ここが風穴である。私は温度計を持って降りると、小さな穴から生暖かい風が頬に触れた。どこか落ち葉の腐敗した臭いがある。外気温は+3℃、穴に温度計をかざすと+12℃を示した。前回の測定でも+12℃、一定しているようだ。
右手に伸びる主稜と分かれて、雑木林を下る。右手の主稜は朴ノ木峠に続く。目の前に松に覆われた山頂が見えた。12:00経塚山々頂に到着。同時にサイレンが聞こえた。眼下に小国町の町並みが広がる。プローブで測ると山頂の積雪は210cmであった。雪面を掘りブロックを積み、スキーとストックを突き刺し、その上をツェルトのフライトブルーシートで覆って、昼食会場ができた。
今回の食当はGPSである。ガソリンコンロで水作りから始まる。その間にQVHがウインナーを炒め、キムチ入り焼肉まで作り始めた。UWSは蒲鉾の板で自作したという組み立て式ガス台を出して、湯豆腐を作る。最後はGPSのチゲ風闇鍋で締めくくる。
宴は尽きないが、私は藪山ネット顔合わせ会に出席予定なので、13:56下山を開始する。途中で新しい風穴を見つけ、14:43車道、14:46駐車場に到着した。
一方、残った4人は急斜面で雪上訓練。同時登攀ではロープのセット方法、先頭及び後続が滑落した際のロープの流れを見極めること、耐風姿勢での停止要領を訓練した。隔時登攀では、より実戦的に雪庇の上から高度を出しながらの訓練を実施した。4人は暗くなるまで繰り返し訓練を行い下山したとのことであった。

今回のコース

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