登山者情報930号 (投稿)

【2005年06月25-28日/梶川尾根へリュツク放置、回収/長谷川清治調査】

6月25日(土)午後6時石転び雪渓から中ノ島へあと5mのところで滑落。すぐにストック制動停止。このとき帽子とストック一本は雪渓に流しました。(ストック2本を束ねて制動をかける時間的余裕がなかつた)。 梅花皮岳のネマガリタケの急斜面でリュツクと体は転げ落ちないようにザイルで固定してビバークしました。
26日4h30mに行動開始。雪渓を通らず梅花皮岳のヤブの中を登りましたので疲れました。8時に到着した梅花皮小屋は無人。石転び雪渓滑降を中止して、門内小屋泊。 寝返りをうつと痛みが肋骨をはしりました。
27日曇り空を梶川尾根を下る中、11時頃から猛烈に降りり出しました。帽子のツバを使えなく、雨具で前がよく見えません。雨が目鏡に直接当たって前がよく見えません。眼鏡をはずしたら少し見えます。しかしブヨの集中攻撃で左目が見えなくなり、右目の視力が落ち、ビバークしました。夜半に豪雨に加え、35mを超えるような強風に襲われましたが、木の根にツエルトを紐で固定してありましたので難を逃れました。   28日空身でならなんとか下山できるのでは?と下り、飯豊温泉で昼寝して起きたら左目も見えました。
本日7月9日(土)午前中にリュックを回収して駐車場に帰ることが出来ました。皆様に御心配をおかけ致しまして申し訳ございませんでした。

私の山行メールは、山中でザックを発見して御心配下さいました皆様への御礼の意味もございまして掲載いただければと思っております。
ビバーク中の不安は全くありませんでしたが、ブヨにやられて目が見えなくなったのは初体験でした。

現在私は{高山植物」というHPを作りはじめました。
http://www.k2.dion.ne.jp/~ha62/
それから、門内池のクロサンショウウオにも興味を抱いております。
小型サンショウウオの地下生活 http://www.h6.dion.ne.jp/~ha14/ 

井上=貴重な体験ですので、お願いして投稿いただきました。