登山者情報988号

【2006年03月09日/頼母木山 南ノ大沢/吉田岳調査】】

 梅花皮荘 ⇒ ウサギダナイ ⇒ 西俣の峰 ⇒ 頼母木岳 ⇒ 南ノ大沢 ⇒ 西俣の峰 ⇒ 十文字 ⇒ 奥川入荘
 
 6時40分、梅花皮荘駐車場を山スキーにて履いて出発。しかし雪が思ったより締まっていたため、斜面が急になった所であっさり坪足に切り替えた。凍み雪歩きにどんどん標高を稼ぎ、8時ウサギダナイを通過。ここからの飯豊連峰の眺めはやはり最高で、途中のブナ林も良く、雪山散策にはとてもいい場所である。8時20分、927mの町境ピークに到着した。 
 ここから西俣の峰までの町境尾根コースは、雪庇に気をつけ、藪を掻き分けていくという、いわばHZUの世界である。9時40分、西俣の峰に到着した。ここでひとつのトレースと合流した。下で見かけた女性の方のようである。枯松峰を越えて鞍部になった所で雪が抜かるようになり、スキーに履き替えた。昨日の雨は、ここからは雪になったようだ。
 順調に三匹穴を越え、頂上が近くに見えた辺りで、上から降りてきた女性の単独行者と出会った。新潟から来られたようで、初めて頼母木岳に登頂でき、感激されている様子であった。12時、頼母木山に到着した。無線でODDに連絡を取る。
 さてここからは、来たコースを帰らずに、東俣川の源頭部、南ノ大沢を滑り、途中から尾根筋を登り返してコースに合流するというルートを取った。上から覗いた感じで、滑れると判断したのである。30分ほど滑り、また30分ほど登り返して、コースに合流した。
 14時30分、西俣の峰着。ここからまた滑降が楽しめる。ただ雪質がモナカ状になってきたため、やや慎重に滑った。十文字まで来た。ここまでは順調であった。通常のコースをここから眺めてみると、だいぶ雪が消えている感じである。どうせなら、ここからまっすぐ伸びる尾根を降りてみてはどうかと考えた。滑っていくと、尾根が2つに別れてきたため左側の尾根に移ろうとした時、足元の雪が崩れ、滑り落ちてしまった。15mほど流された所で止まった。お尻を打ってしまったようだ。幸いゆっくりと歩くことが出来た。日はまだ高く、奥川入荘はすぐ近くである。17時50分、なんとか奥川入荘に到着し、ここで手当てをしてもらい、温かい飲み物と夕食までもいただいてしまった。感謝です。
 雪山はまだまだ分からないことが多い。今回の事故は、警戒していない所で起きてしまった。反省するところは反省し、この事故を教訓にして、これからの登山に活かしていきたいと思う。

早くも飯豊連峰が見えてきた 巨大な雪庇
ここがウサギダナイ ウサギダナイからの展望
鉾立峰(左)と杁差岳(右) 頼母木岳より地神山
頼母木小屋(左)と杁差小屋(右) 南ノ大沢上部
南ノ大沢を振り返る

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