会員の山行 024号

【2003年09月07日/高妻山/木内茂雄調査】

タイム  牧場5:40〜7:35一不動〜8:07三文殊〜8:24四普賢〜8:40五地蔵〜8:43もう一つの五地蔵山頂〜9:03六弥勒〜9:05七観音〜9:35八薬師〜10:40急登終わり〜10:55高妻山山頂11:35〜12:10八丁ダルミ〜12:21八薬師〜12:43七観音〜12:56六弥勒〜12:54五地蔵〜12:56もう一つの五地蔵〜13:09四普賢〜13:24三文殊〜二釈迦〜13:43一不動避難小屋13:50〜14:28牧場入口〜14:51登山口
記 録
前日付近まで来ていて、朝早く戸隠村キャンプ場に着いた。危ぶまれた天候は良くなり、快晴とは言えないが、霧の中かすかに山をみせてくれる。
登山口が判らずキャンプ場に入ってしまった。バイク、車が数多く駐車されていて、バンガロ−、テントに大勢泊まっているようだ。直ぐに引き返し、隣の牧場に入っていくと駐車場が有った。身支度をして直ちに牧場の柵の中に入って行く、登山道の標識が分かり易く設置されているので迷うことはない。道は牧場のなだらかな登りで周りでは、ニワトリが朝のときの声を絶え間なく響かせ、そばにはガチョウ?が変な声で負けじと鳴いている。
その他、ウサギ、ヤギ、牛等が飼われている。霧が一時晴れて戸隠山、一不動辺りの姿を見せてくれる。10分も歩くと柵の外となり、背の高いサラシナショウマが目立つ。
間もなく、樹林帯を歩く本格的な登山道にとなる。今まで見たことの無い2.30メ−タ−もある大木の林が続く(後で調べたらミズナラであった)。右に沢の水音が聞こえ、やがて、それを左岸に渡る。(大洞沢とある)この後、この沢を右、左に登って行くと、やがて、目の前に岩壁が立ちはだかる。左側に鎖が下がっていて、それを頼りに少し上り、岩壁を右にトラバ−スする。久しぶりの岩に少し緊張する。(約30メ−タ−)
此処まで見つけた花は、サラシマショウマ多し、オチクラブシ(トリカブト科)、チョウジギク、タムラソウ多し(最初アザミと思いこんだ)、シシウド、アキノキリンソウ、サワオグルマ?、タニジャコウソウ、ヅダヤクシュ、タテヤマウツボグサ、クガイソウ、ガクアジサイ、ツリフネソウ、キツリフネ、花の終わったヤグルマソウ、等。
トラバ−ス終わり、その後、右に滝を見ながら鎖を掴み乗り越えると難所は終わる。
この頃、花の終わったダイモンジソウ、ナガバギボウシ、を見かける。
間もなく一杯清水に着くが水は必要無いので通過、そして、直に一不動に着く。後ろを振り返ると雲海で、その上に黒姫山が浮かび上がっていて良い眺めである。
此処には避難小屋が有り、緊急時には10数名泊まれるだろう。大きなミズナラの大木と大きなノリウツギの木が小屋の脇に有った。左に戸隠山、右に高妻山の分岐点で、右に道をとる。登山道は整備されているので迷うことはない。この山は小さな起伏が多く、そのピ−ク毎に宗教的な名前が付いていた、二釈迦、三文殊、四普賢、五地蔵、この辺りで一度霧が少し晴れ三角錐みたいに尖った特徴のある高妻山が見えた。六弥勒(勒の力が刃になっていたが古い字なのだろうか?)七観音、八薬師、八丁ダルミから先程見えた三角錐の急登である。笹、岳樺、草木の背が低いので、後ろから太陽に照らされるとひどい登りと言う状態になるだろう。
しかし、この手応え有る登りを取ったら、高妻山の価値は無くなってしまうだろう。
九は見落としたが、この40分位の急登を登り切ったところだろうか?そこから傾斜はゆるくなり、大きな岩が出てくると十阿弥陀である。此処に何か剣らしいものも立っていた。この辺りから直ぐそこに山頂が見える。そしてその先5分で山頂である。大きな岩山で雷でも落ちたのかあちらこちらひび割れしている。すぐそばまでマルバマンサク、岳樺、そして下にある雑草がはびこっている。その間に一株のタカネナデシコがあった、勿論花は終わり。
山頂で休憩していると一瞬であったが、北ア/剣岳らしい山並みが雲海の向こうに見えた。
空気の澄んでいる時は素晴らしい眺めだろう。
ここまで見つけた花はオヤマリンドウ多し、ミヤマママコナ、コゴメグサ、オヤマボクチ、ミネウスユキソウ、ミヤマホツツジ、ヤマハハコ、ミヤマオトギリソウ、ハクサンシャジン、花の終わったマイヅルソウ、カニコウモリ、カラマツソウ、チゴユリ、イワカガミ、ゴゼンタチバナ、ゴマナ、イワハゼ、タカネニガナ、ミヤマトウチソウ、等であった。それから木々ではトドマツ、オオカメノキ、ナナカマド、カエデ、花芽のないシャクナゲ、それからサラサドウダンの見事な老木を多く見かけた。
帰りは今来た道を下る。霧はスッキリと晴れず、途中飯綱山と牧場が見えただけであった。
牧場に着くと、子供連れの家族が動物達を見に憩いに来ていた。
此処でタムラソウと比較するためにアザミを撮る。
最後に残念だったのは、ガイドブックに記されていたトガクシイワインチンを見つけられなかったことだ。
アザミ オヤマボクチ
オヤマリンドウ コゴメグサ
ゴゼンタチバナの実 サラシナショウマ
タムラソウ ハクサンシャジン
ミヤマホツツジ 高妻山 五地蔵の先にて
高妻山山頂より北ア剣?