会員の山行 025号

【2003年09月14日/安達太良山:乳首山(山中にて温泉入浴)/木内茂雄調査】

タイム  奥岳登山口7:20〜8:25峰の辻、安達太良山山頂とくろがね小屋分岐〜8:50黒金小屋10:32〜11:03峰の辻〜11:17牛の背〜11:35安達太良山山頂12:30〜13:20五葉松平〜13:47勢至平方面登山道に合流〜13;55奥岳登山口
記 録
今日は法事の予定があったが、変更になってしまい、急遽山を考えた。
岳温泉から奥岳登山口駐車場に車を走らせる、駐車場はかなり広く何処にでも停められたが、下山して来たらほぼ満杯であった。シ−ズンには駐車するのに苦労するだろう。
ゴンドラには乗らず、勢至平方面に向かってカラマツを見上げて歩く。登山道は広く、関係者の車は乗り入れているようだ。時折、登山道がバイパス状に有る。それを登って行く。花はオヤマリンドウ、とアキノキリンソウ、マイヅルソウ、ギボウシの葉くらいしか見あたらない。岳樺、ブナ、ナラ、リョウブ、ナナカマド等の中木帯のなかを登ること約50分で登山道は緩やかになる。ここら辺りから勢至平の始まりなのだろう、右側直ぐそばに登山道が平行して有り、どちらもほぼ直線に伸びている。車道から登山道に移って歩くがあまり代わり映えしない。右向こう遠くの山の斜面を見渡すとモミかオオシラビソの樹林帯が植林した様に広大である。
やがて左、峰の辻、安達太良山山頂、右くろがね小屋の分岐に着く、道を右にとる。車道が右、登山道が左になるが間もなく合流してくる。暫く行くと温泉の湯を引いているのか道の左側に沿ってU字溝を逆さにしたようなものが敷設されている。それを過ぎると金明水が左斜面から流れ落ちていた。
それを横目に見ながら進と右に塩沢登山口方面見ながら直進、左に少し下るようになると直ぐ向こうに、くろがね小屋が見える。風が強く油断して、写真を撮ろうとした途端、帽子を飛ばされた。アット言う間に灌木帯に入ってしまい、藪漕ぎをして探したが見つからず。
小屋に着いて暫く天候の様子をみる、台風が北海道方面通過中のせいか風強く、上空は霧で条件は良くない。朝早く登った人が降りて来て稜線は強風で霧との事なのでジックリ待機することにする。持ってきたビ−ルと少量のウイスキ−も飲んでしまい、退屈なので見回すと、小屋には温泉風呂が有り、入浴料360円と案内されていたので話しの種にと湯船につかった。長い山人生に於いて、登山中に風呂に入ったのは初めてだ。
風呂の広さは二坪位で浴槽は木製、お湯は乳白色、温度は40、2か3度だろうか丁度良い。小屋で1時間40分もユックリしてから霧も晴れてきたので歩き出す。
小屋の前には有毒ガスが発生するという、上部より温泉の湯が木製のパイプラインで引かれている。それを右に見て急斜面を登って行く、この辺りから灌木帯でなく火山特有の岩だらけの風景となる。ミネズオウの葉らしきものと、イワカガミ、ネバリノギラン、ヤマハハコの葉を見る。峰の辻で勢至平からきた道と合流、此処から直接、安達太良山へ直接行く道と牛の背経由で行く道の分岐となる。此処にくると、景色は今までと一変して360度雄大な眺めとなる。風は強いが天気は快晴なので、まずは牛の背に行き鉄山まで足を伸ばすつもりで進んで行き、牛の背の稜線に出た途端強風に煽られる。油断すると飛ばされかねない、足を踏ん張って向こう側下部に硫黄色した火口らしい沼ノ平を撮る。
此処からは磐梯山と秋元湖らしいのが少し霞んで見える。
小さな砂が顔に当たるほどの風なので、鉄山は取り止め、左に道をとり目の前に良く見える乳首山を目指す。近づくと岩のゴツゴツしたピ−クで乳首にはほど遠い。
シ−ズンには交通渋滞しそうな岩を登り山頂に着く。此処からの眺めは更に良く、猪苗代湖らしい湖も遠くに見える。直ぐに山頂から降り、直下で風を避けて残りの一杯を楽しみながらノンビリと山々を眺める。直ぐ脇にはオヤマリンドウ、ヤマハハコが咲いていて、ミネヅオウらしい葉も群生している。向こう遙か下には二本松市街らしい遠景も楽しめる。
帰りは薬師岳経由五葉松平経由奥岳登山口へと下った。展望は良く、30分も下ると火山の山から低灌木帯になり、登山道は石で整備され、それも木道となる。左右大きなシャクナゲが目立と。薬師岳近くで右にゴンドラ方面となるが直進する。五葉松平では名前の通りこの松有る。更に下って行くとスキ−場らしい風景になり、ワラビ、ヨツバヒヨドリ、そして、ススキの穂が秋の情景を演じている。やがてリフトが見える頃、右向こうにゴンドラが見え、真っ正面下には下界の風景が見えた。

安達太良山連峰 安達太良山連山
くろがね小屋 木製温泉パイプ(くろがね小屋)
くろがね小屋前
沼の平  オヤマリンドウ
乳首山 乳首山、峰の辻にて
乳首山、牛の背にて